[ keyword: LSI ]
Altera,同社の従来品と比べて集積度が2倍,消費電力が同程度のFPGAを発売,65nmプロセスで製造
ニュース 2006年11月9日
米国Altera社は,65nmプロセスで製造するFPGA「Stratix IIIファミリ」を発売する.本FPGAは,従来の90nmプロセスで製造するStratix IIと比べて,2倍の集積度と,25%の高速化を実現している.一方,消費電力は同程度にとどめたという.
同社は,消費電力を抑えるために,「プログラマブル・パワー・テクノロジ」と呼ぶ技術を導入した.論理ブロックごとに,高速モード,低消費電力モード,未使用モードを選択できる.高速化のボトルネックになるクリティカル・パスに関連する論理ブロックには高速モードを,速度が重要でない論理ブロックには低消費電力モードを,使用していない論理ブロックには未使用モードを割り当てる.これにより,動作速度を低下させずに消費電力を抑えられるという.低消費電力モードではFPGAのコア電圧を制御している.また,未使用モードでは論理ブロックへのデータやクロックの供給を止めている.
本FPGAファミリには,汎用の「Logic」,多くのメモリやDSPをもち,ワイヤレス信号処理や画像処理に向く「Enhanced」,高速トランシーバ回路を備え,通信機器やストレージ機器に向く「GX」の三つのサブファミリがある.また,本FPGA用の設計データによって発注できるストラクチャードASIC(HardCopy)も用意する.
同社は同時に,Stratix IIIに対応するFPGA開発環境「Quartus II デザイン・ソフトウェア・バージョン6.1」も発売する.消費電力を考慮して,論理ブロックのモードを自動的に割り当てる「PowerPlay」と呼ぶ機能を備えている.また,論理ブロックのモードを個別に設定することも可能.
Quartus II デザイン・ソフトウェア・バージョン6.1は,2006年12月5日よりダウンロードが可能となる.Logic,Enhancedの各サブファミリのES(エンジニアリング・サンプル)は,2007年第3四半期に出荷を開始する.GX,HardCopyのサンプルの出荷時期については,後日発表するという.
[写真1] 「Stratix III」の外観
[写真2] 「プログラマブル・パワー・テクノロジ」により,消費電力を抑えることができるという
[表1] 「Stratix III」の特徴 (Logic) (Enhanced)
サブファミリ名
デバイス名
ALM数
等価LE数
合計
エンベデッド・
RAMビット数18ビット×18ビット
乗算器
(FIRモード)PLL数
Stratix III L
EP3SL50
19K
48K
1.8M
216
4
EP3SL70
27K
68K
2.1M
288
4
EP3SL110
43K
107K
4.2M
288
8
EP3SL150
57K
142K
5.2M
384
8
EP3SL200
80K
199K
7.4M
576
12
EP3SL340
135K
338K
17.2M
576
12
Stratix III E
EP3SE50
19K
48K
4.6M
384
8
EP3SE80
32K
80K
6.2M
672
12
EP3SE110
43K
107K
7.0M
896
12
EP3SE260
102K
254K
14.7M
768
12
■価格 |
■連絡先 |