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JEITA,IEC 61966-2-4として採用された新動画用拡張色空間xvYCCの説明会を開催
ニュース 2006年8月31日
社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)は,8月30日に電子情報技術産業協会(東京都千代田区)にて,動画用拡張色空間「xvYCC(エックスブイ・ワイシーシー)」の説明会を開催した.xvYCCは2006年1月,国際電気標準会議(IEC)によってIEC 61966-2-4として正式に標準化された.
現在普及している色空間である「sRGB」は,CRTディスプレイが再現できる色空間を基準に定められた.xvYCCはsRGBで定義された色空間以外の領域に対して明確な定義を加えたものである.つまり,sRGBでは物体色(マンセル色票)が55%しか表現できていなかったのに対し,xvYCCではほぼ100%表現できる.xvYCCは,sRGBのもつ色空間内では同一の定義であるため,従来の色空間で定義・作成されたコンテンツの定義を変更する必要はない.
xvYCCを採用したカメラとモニタであれば,南国の海の美しい青緑色や花の色(紅,橙,黄,紫)などが肉眼で見たとおりの色で再現できるという.なお,現時点ではxvYCCに対応した家庭用ビデオ・カメラや液晶ディスプレイは発売されていない.
xvYCCは,家電製品やAV機器向けのディジタル映像・音声入出力インターフェース規格であるHDMI(high-definition multimedia interface)のVer1.3に採用されている.また,動画像圧縮の標準規格であるMPEGにおいても,xvYCCの拡張色空間を参照することが決まっている.ITU-T H.264においても採用が決まっており,2006年中に規格書が発行される予定.
[写真1] sRGB色空間外の物体色の例
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