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NECエレクトロニクスとNEC,論理LSIと大容量メモリLSIの間で100Gbpsのデータ転送を実現できるSiP技術を開発
ニュース 2006年7月7日
NECエレクトロニクスとNECは,同一パッケージ内の二つのLSIの間で,100Gbpsのデータ転送を実現できるSiP(システム・イン・パッケージ)技術「SMAFTI」を開発した.二つのLSI,例えばプロセッサLSIとメモリLSIの間に厚さ15μmのポリイミド樹脂のインターポーザを挟む.インターポーザ上に幅15μm,線間10μmの配線を形成し,ここにBGAはんだボールを実装する.二つのLSIどうしは,インターポーザを介してバンプ(微細な突起電極,ここでは50μmピッチ)によって接続されることになる(図1).従来のSiP技術では,複数のチップがワイヤで接続されたり,チップが横置きに並べられて配置されることが多く,そのためチップ間の通信速度に制限があったり,パッケージ面積が大きくなるなどの問題があった.
「SMAFTI」技術は,熱膨張係数の異なるシリコンと樹脂基板を接続する従来の方法と比べて信頼性が高く,微細な加工を行いやすくなった.これにより,同一チップ面積上に従来の4倍のバンプを形成でき,従来の10倍以上の通信速度を実現できたという.この技術を使ったSiPを利用すれば,大きさや消費電力に制限のある携帯機器でも,ハイビジョン並みの高精細な動画像が扱えるようになる.製品化は2007年第1四半期の予定.
[図1] SMAFTI技術により二つのLSIを50μmのバンプで接続したSiPの断面
[写真1] SMAFTIを利用したLSIのパッケージ(裏面)
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