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Texas Instruments,電力変換効率が最大96%と高いバッテリ駆動機器向け昇降圧DC-DCコンバータを発売
ニュース 2006年4月4日
米国Texas Instruments社は,昇降圧DC-DCコンバータ「TPS63000」を発売した.入力電圧範囲は1.8~5.5V.入力電圧が3.7Vのときの電力変換効率は最大96%.出力電圧は1.2~5.5Vの間で可変だが,3.3V固定(TPS63001),5.0V固定(TPS63002)の製品も用意する.ハード・ディスク装置を搭載した携帯型メディア・プレーヤや3Gスマートホンなど,おもにリチウム・イオン電池やアルカリ電池などのバッテリで駆動する携帯機器への採用を見込んでいる.
本DC-DCコンバータは,1個のインダクタと2個のセラミックス・コンデンサを外付けして利用する.インダクタに流れる電流を一定値に保つようにチップ内部の昇圧側FETと降圧側FETを制御することで,所望の出力電圧を得る.このとき,昇圧側と降圧側のFETは交互にONするように制御している.従来の昇降圧DC-DCコンバータの多くは,入力電圧の値が出力電圧付近になると昇圧側FETと降圧側FETが同時に動作する.そのためスイッチ損失が大きくなり,電力変換効率も90%近くまで低下していた.
本DC-DCコンバータの出力電流は,降圧時が最大1200mA,昇圧時が最大800mA(いずれも出力電圧は3.3V).待機時の消費電流は最大50μA.パッケージは,外形寸法が3mm×3mmの10ピンQFN.
[写真1] 「TPS63000」の外観
[写真2] 「TPS63000」の電力変換効率
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