Texas Instruments，出力電流が3Aのときの変換効率が約90％と高いDC-DCコンバータICを発売

　米国Texas Instruments社は，非同期整流型のDC-DCコンバータIC「TPS5430」を発売した．導通時のドレイン-ソース間抵抗（RDSon）が110mΩと低いスイッチ用MOSFETを内蔵する．このため，出力電流が3Aのときの変換効率は約90％と高い．また，－40℃～＋125℃の動作温度範囲で連続3A，ピーク4Aの電流を出力できる．同社では，産業用機器，ディジタル・テレビ，DVDレコーダ,バッテリ・チャージャ，高出力LED，12V/24V分散電源システムなどでの利用を見込んでいる．

　1.221Vの内部基準電圧やエラー・アンプ，PWMコンパレータ，ゲート・ドライブ・コントローラ，ゲート・ドライバ，500kHzの発振器，NチャネルMOSFETを内蔵する．外付けの部品はダイオードとインダクタが各1点，コンデンサと抵抗が各2点だけで済む．さらに，過電流保護，加熱保護，電圧降下ロックアウト，ソフト・スタートなどの機能を備えている．

　入力電圧は5.5V～36Vで，最低出力電圧は1.23V，最大入出力間電位差は30Vである．変換効率は1A出力時が92％，3.25A出力時が87.5％．出力電圧精度は2％以内，シャットダウン時の消費電流は18μA．放熱特性の高い同社独自の8ピンPowerPADパッケージに封止する．

　スイッチ周波数が1.6MHzで同期整流方式の降圧型DC-DCコンバータIC「TPS54317」もあわせて発表した．