Fairchild社，ハイビジョン・ビデオ信号に対応するフィルタ・ドライバLSIを発売

　米国Fairchild Semiconductor社は，コンポジット/プログレッシブ/ハイビジョン・ビデオ信号用のフィルタ・ドライバLSI「FMS6690」を発売した．入力クランプやローパス・フィルタ，アンプ，ドライバを各6チャネル内蔵する．アンプのゲインは6dB固定．同社では，VOD（video on demand）対応のビデオ・サーバやDVDプレーヤ，ハイビジョン・テレビなどにおける利用を見込んでいる．

　フィルタは，ハイビジョン信号またはプログレッシブ信号に対応する6次のフィルタを3チャネル（端子設定で選択可能），コンポジット信号に対応する6次のフィルタを3チャネル持つ．

　ハイビジョン信号に対応するチャネルのフィルタの周波数特性は，1dB減衰点が31MHz，3dB減衰点が34MHz．74.25MHzにおける減衰量は41dBである．ひずみは0.9％，クロストーク・ノイズは－54dB（1MHzの場合），SN比は60dB（100kHz～30MHz），入出力間の信号遅延時間は25ns．

　コンポジット信号に対応するチャネルのフィルタの周波数特性は，1dB減衰点が7.15MHz，3dB減衰点が8MHz．27MHzにおける減衰量は50dBである．ひずみは0.35％，クロストーク・ノイズは－54dB（1MHzの場合），SN比は72dB（100kHz～4.2MHz），入出力間の信号遅延時間は90ns．

　電源電圧は4.75～5.25V，無負荷時消費電流は60mA，パッケージは20ピンTSSOPである．

[写真1] FMS6690の外観