International Rectifier，ON抵抗が13mΩの車載用パワー・スイッチを発売

　米国International Rectifier社は，パワーMOSFETやゲート駆動回路，各種保護回路を内蔵したパワー・スイッチを発売する．ON抵抗が13mΩで過電流遮断機能のしきい値が85Aの「IPS1011」，同じく25mΩで45Aの「IPS1021」，50mΩで18Aの「IPS1031」の3種類がある．自動車業界の品質基準であるQ100を取得している．同社では，自動車のトランスミッションやギヤ・ボックス，ソレノイド・ドライバ，電動シート，パワー・ウィンドウ，HAVC（車内の環境制御システム），ワイパ制御などのスイッチとしての利用を見込んでいる．

　温度上昇や過電圧，過電流，ESD（electrostatic discharge），アクティブ・クランプなどに対応する保護回路を備える．さらに，診断用のピンを備えており，動作時の故障をモニタできる．これらの保護機能は，例えば短絡または過負荷状態が発生したときに，ECU（electronic control unit）や周辺回路の損傷を防止するために利用される．

　IPS1011のクランプ電圧は36V～39V（電源電流IDが20mAの場合），最大ドレイン・ソース間電圧（VDS）は36V，最大入力電圧（VIN）は6V，最大ダイオード連続電流（ISD cont.）は5A，最大消費電力は25W（5℃）である．また，ESDは4kV（1000pF，1500Ω），接合点動作温度は150℃．入力信号の“H”レベルは4.5V～5.5V，“L”レベルは0V～0.5V，インピーダンスは0.5k～10kΩである．

[写真1] IPS1011の外観