ルネサス，べき乗剰余演算やDES処理のコプロセッサを搭載したICカード向け16ビット・マイコンを発売

　ルネサス テクノロジは，暗号処理用にべき乗剰余演算やDES（Data Encryption Standard）処理のコプロセッサを搭載したICカード向け16ビット・マイコン「AE44C」を発売した．例えば，キャッシュ・カードやクレジット・カード，IDカード，認証機能を備えるPOS（point of sales）端末，セキュリティ機器などに利用できる．

　16ビットCPUコアとして，同社独自の「AE-4」を採用している．動作周波数は最大10MHz．また，18KバイトのEEPROMと128KバイトのマスクROM，4KバイトのRAMを内蔵する．ICカード用OS（例えばJavaCardやMULTOSなど），および複数のアプリケーション・ソフトウェア（生体認証ソフトウェアなど）を格納することを想定している．EEPROMの構造は，同社独自のMONOS（Metal Oxide Nitride Oxide Silicon）型．このほか，システム・クロックてい倍用PLL（phase-locked loop），電圧/周波数モニタ回路，ウォッチドッグ・タイマ，乱数生成回路などを搭載している．

　開発には，AE-4コアに対応したICE（in-circuit emulator）「E6000」を利用できる．本マイコンの出荷形態はウェハまたはCOT（chip on tape）．

　サンプル出荷は2006年5月から開始する．