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ガイア・システム・ソリューションなど4社がECUソフトウェア開発環境を共同構築,コンソーシアムも結成
ニュース 2005年11月16日
ガイア・システム・ソリューション,トヨタテクノサービス,豊通エレクトロニクス,富士通テンの4社は,自動車に搭載されているECU(電子制御ユニット)のソフトウェア開発環境を共同で構築した.米国VaST Systems Technology社の電子系システム・シミュレータ「CoMET」,「METeor」と富士通テンの自動車制御シミュレータ「CRAMAS」を連携動作させる.このためのインターフェース部のモデルとDLL(dynamic link library)を新たに開発した.
また,車載ネットワーク規格「FlexRay」の通信コントローラのシミュレーション・モデルも共同開発した.FlexRay通信コントローラのシミュレーション・モデルは,ルネサス テクノロジの通信コントローラLSIをベースにしているという.FlexRayの対応バージョンは2.0.本モデルはCoMETおよびMETeorの上で動作する.
2005年11月16日~18日の期間,パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催されている「Embedded Technology 2005」のガイア・システム・ソリューションのブースでは,CoMETとCRAMASを連携させてサスペンションを制御するECUをシミュレーションするデモンストレーションが行われている.CoMETでユーザ定義のソフトウェアとマイコン,周辺回路などを合わせた電子制御部の動作を,CRAMASでサスペンションの機構部の動作を模擬する.
さらに,上記の4社は,ECU向けソフトウェア開発環境の構築を促進するコンソーシアム「Virtual ECU Club」を設立した.上述のソフトウェア開発ツールやシミュレーション・モデルなどを利用する際に,豊通エレクトロニクスがライセンス契約の窓口となる(ツールの開発元および販売代理店と個別に契約する必要はない).今後,同コンソーシアムは参加メンバを募っていくという.同コンソーシアムが開発したシミュレーション・モデルなどは,共有資産としてコンソーシアムの会員企業が利用する.
なお,ガイア・システム・ソリューションはCoMET,METeorの国内販売代理店,富士通テンはCRAMASを開発・販売している電装メーカ,トヨタテクノサービスは自動車関連システムの開発会社,豊通エレクトロニクスは半導体およびソフトウェアの開発・販売会社である.
[写真1] ガイア・システム・ソリューションのVirtual ECUのデモンストレーション
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