ネットシリコンジャパン，ARM9ボードとTOPPERS/JSPカーネル，各種ミドルウェアを組み合わせた評価キットを発売

　ネットシリコンジャパンは，ARM9プロセッサを搭載したCPUボード「AZ9360MB」，および本ボードとITRON開発環境，ミドルウェア・ライブラリなどを組み合わせた評価キット「AZ9360KIT」を発売した．CPUボードの外形は90mm×110mmと小さい．ITRON OSにはTOPPERS/JSPカーネル（バージョン1.4.1，ARMv4版をベースに移植）を採用している．通信装置やコンピュータ制御機器，半導体製造装置などの開発・製造会社であるワイ・デー・ケーと共同開発した．

　CPUボード（AZ9360MB）に搭載するプロセッサは，ARM926EJ-Sコアを内蔵する米国NetSilicon社の「NS9360」．このプロセッサの動作周波数は177MHz．また，8Mバイトのフラッシュ・メモリと32MバイトのSDRAM，10M/100M Ethernetインターフェース（RJ-45コネクタ），USB2.0/1.1インターフェース（ホスト，デバイス），2チャネルのUART，4個のLED，JTAG ICEポートなどを搭載する．ボードの電源電圧は5V．オプションとして，バックアップ用リアルタイム・クロックやMMC（MultiMediaCard）カード・スロットを実装することも可能．

　評価キット（AZ9360KIT）には，上述のCPUボード，TOPPERS/JSPカーネルのほか，GNU gccコンパイラ，gdbデバッガ，IPv6対応のTCP/IPプロトコル・スタック・ライブラリ，USBデバイス・ドライバ（ホスト，ターゲット），FAT12/16/32，VFAT対応ファイル・システム・ライブラリ，5V AC電源アダプタ，ケーブルなどが含まれる．サンプル・ソースとして，TELNET，コンソール・サービス・プログラム（CSP），HTTPサーバ，FTPサーバのソース・コードが付属する．

[写真1] AZ9360MBの外観

[写真2] AZ9360KITの外観