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11月に開催されるアジア版ISSCCの投稿・採択論文,台湾勢が他の国・地域を圧倒

 2005年11月1日~3日に台湾の新竹市で開催される集積回路に関する国際会議「A-SSCC(Asian Solid-State Circuits Conference)2005」の概要が発表された.本会議は今回が1回目.IEEE Solid-State Circuits Society(SSCS)が主催する会議としては,毎年2月に行われるISSCC(International Solid-State Circuit Conference),6月のSymposium on VLSI Circuits(VLSI回路シンポジウム),9月のCICC(Custom Integrated Circuits Conference)に続く4番目の学会となる.

 今回のA-SSCCは,全投稿論文数332件に対して,採択された論文数は76件で,採択率は23%だった(ポスタ・セッションや設計コンテストの投稿を除く).国・地域別の投稿論文数(Submission)では,台湾が151件ともっとも多く,全投稿の45%を占めた.また,採択数(Acceptance)についても,29件ともっとも多かった.台湾は2000年頃から4年間,国立大学に240のシステムLSI関連,および80のディスプレイ関連の教職ポストを新設しており,集積回路に関する大学の研究活動が活性化しているという.また,台湾が今回の会議の開催地になったということもあり,投稿数が多くなったと主催者側では見ている.

 組織別の採択論文数では,台湾National Taiwan Universityが19件,台湾National Chiao Tung Universityが10件と多く,続いて,東京大学,ルネサス テクノロジ,Hong Kong University of Science and Technologyがそれぞれ4件だった.技術分野については,無線/有線通信やアナログに関する発表が比較的多くなっている.例えば中国Tsinghua University(清華大学)は,無線内視鏡カプセル用の低消費電力システムLSIを発表する.アナログ無線送受信部とディジタル信号処理部を1チップ化した.また,National Taiwan Universityは,100MHz~25.5GHzという広い帯域を持つアンプを発表する.静岡大学は,142dBという大きなダイナミック・レンジを備えるCMOSイメージ・センサを発表する.

 このほか,本会議では,学術的な新規性よりも産業的意義を重視した発表を集めたIndustry Programというセッションを設けている.


[図1] 国・地域別の口頭発表数(ポスタ・セッションや設計コンテストの投稿を除く.青系統の色(Academia)は発表者が主に大学,赤系統(Industry)は主に企業)

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