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Texas Instruments,従来と比べてパワー素子のON抵抗が20%程度低いBiCMOSプロセス技術を用いたDC-DCコンバータICを発売
ニュース 2005年8月10日
米国Texas Instruments社は,電力変換効率が最大95%の降圧型DC-DCコンバータIC「TPS62110」を発売した.本ICは,同社が開発した耐圧30V,0.25μmのBiCMOS(バイポーラCMOS)プロセス「LBC7」を用いて製造される最初の製品となる.従来のプロセス「LBC6」と比べて,同等の耐圧ではパワー素子のON抵抗を15~20%低く抑えられるという.本プロセスは,おもにハード・ディスク・ドライブ装置向けのサーボ・モータ・コントローラやDC-DCコンバータ,自動車用センサなどの製造に用いられる.
本ICの入力電圧は3.1V~17V,出力電圧範囲は1.2V~16Vである.また,出力電流は最大1.5A.待機時の消費電流は20μAで,シャットダウン・モードにすることで2μAまで低減できる.PWM(pulse width modulation)制御のデューティ比は10~100%.スイッチング周波数は1MHz.動作温度範囲は-40~+85℃.パッケージは16ピンQFN.
本ICに6.8μH程度のインダクタを1個,コンデンサを2個,出力電圧設定用抵抗を2個外付けしてDC-DCコンバータを構成する.出力電圧が固定のDC-DCコンバータIC「TPS62111(出力電圧3.3V)」と「TPS62112(同5V)」も用意する.これらには出力電圧設定用の抵抗を外付けする必要はない.
いずれのICもすでに量産出荷を開始している.
[写真1] 競合他社のプロセス技術とのON抵抗の比較(縦軸が規格化されたON抵抗,横軸が耐圧)
[写真2] 同社の従来プロセス技術との比較
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