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AMD,CPUコアを2個搭載したサーバ/ワークステーション向け64ビット・マイクロプロセッサを発売
ニュース 2005年4月22日
米国AMD社は,CPUコアを2個搭載した64ビット・マイクロプロセッサ「デュアルコア AMD Opteron」を発売した.4ウェイと8ウェイのサーバ向けの「800シリーズ」と2ウェイのサーバ/ワークステーション向けの「200シリーズ」があり,それぞれ動作周波数の異なる3品種ずつ,合計6品種を用意する.例えば,Javaアプリケーション・サーバなどの性能評価に用いられるSPECjbb2000というベンチマークを用いて,200シリーズの「モデル275(動作周波数2.2GHz)」と単一コアのOpteron モデル248(同2.2GHz)を比較したところ,モデル275のほうが87%性能が高かったという.なお,本マイクロプロセッサは既存の単一コアの64ビット・マイクロプロセッサとピン互換性があるが,実際に使用する場合にはBIOSの更新が必要になる.消費電力は単一コアの場合と同程度で,熱設計については従来のヒートシンクなどをそのまま利用できるという.
本マイクロプロセッサは,二つのCPUコアのそれぞれについて,64Kバイトの命令キャッシュと64Kバイトのデータ・キャッシュ,1Mバイトの2次キャッシュを内蔵している.また,DDR400に対応したメモリ・コントローラ,HyperTransportインターフェース(リンク数は3)を搭載している.HyperTransportインターフェースのデータ転送速度は,一つのプロセッサ当たり最大24Gバイト/s.各CPUは,クロスバ・スイッチを介してHyperTransportインターフェースやメモリ・コントローラに接続される.
800シリーズはすでに出荷を開始している.200シリーズの出荷開始時期は2005年5月下旬の予定.
また,これとは別にCPUコアを2個内蔵した,デスクトップおよびノート・パソコン向けの64ビット・マイクロプロセッサ「AMD Athlon 64 X2」を発売する.動作周波数は2.2GHzまたは2.4GHz),2次キャッシュのメモリ容量は1Mバイトまたは512Kバイト.2005年6月から出荷を開始する.
こうした複数のCPUコアを備えるマイクロプロセッサに対応したOSを,2005年5月に米国Microsoft社が発売する.サーバやワークステーション向けに「Windows Server 2003 Standard x64 Edtion」,「Windows Server 2003 Enterprise x64 Edtion」,「Windows Server 2003 Datacenter x64 Edtion」を,パソコン向けに「Windows XP Professional x64 Edtion」を用意する.
[写真1] 「AMD Athlon 64 X2」の内部ブロック図(Opteronは1次キャッシュを備えている)
[写真2] デュアルコア AMD Opteron モデル875を搭載したサーバ(米国Sun Microsystems社のSun Fire V40Z.2005年6月に発売を開始する予定)
[表1] 「デュアルコア AMD Opteron」の概要(価格は1,000個購入時の単価)
[表2] 「AMD Athlon 64 X2」の概要(価格は1,000個購入時の単価)
(1CPUコア当たり)
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