[ keyword: 計測器 ]

Tektronix,20ns時間分解能で周波数スペクトラムを表示できるスペクトラム・アナライザを発売

 米国Tektronix社は,時間領域の解析機能を備えたスペクトラム・アナライザ「RSA3408A」を発売した.帯域幅は最大36MHzで,このときの最小時間分解能は20ns.同社の従来の製品は帯域幅が最大15MHzで,最小時間分解能が40μsだった.本スペクトラム・アナライザは,BluetoothやワイヤレスLAN(IEEE 802.11a/b/g),RF IDタグ,パルス変調などの信号解析に利用できる.

 時間分解能を上げるため,ソフトウェアでオーバラップFFT(高速フーリエ変換)という処理を行う.従来のスペクトラム・アナライザでは,1,024ポイントのFFTフレーム生成を1,024間隔(オーバラップなし)で行っていた.オーバラップFFTを用いると最小1ポイントの間隔(1,023ポイントのオーバラップ)でFFTフレームを生成できる.つまり,1ポイントの時間分解能で周波数変化を表現できる.オーバラップのポイント数はユーザが指定できる.

 また,102.4Mサンプル/sの14ビットA-Dコンバータを搭載したり,帯域幅を引き36MHzまで上げることで,データの取り込み時間を短縮した.測定範囲はDC(直流)~8GHz.分解能帯域幅(RBW)は1Hz~10MHz.1画面に周波数領域,時間領域,変調領域の三つのデータを表示できる.

 オプションで周波数マスクを用いたトリガ機能を搭載できる.任意のマスクを描き,そのマスク外の信号を捕らえたときにトリガがかかる.20μs以上のイベントであれば,36MHzの帯域幅で100%トリガがかかるという.レーダなど,非定期的で瞬間的な信号の取り込みに利用できる.

 また,QPSK(quadrature phase shift keying)や2ASK(amplitude shift keying)などのディジタル変調解析や,ワイヤレスLAN,W-CDMA,GSM/EDGE(Global System for Mobile Communications/Enhanced Data GSM Environment)などの各種通信規格に対応した解析機能をオプションとして提供する.


[写真1] 「RSA3408A」の外観


[写真2] 表示画面(左のグラフの青い部分は周波数マスク.右のグラフは縦軸が時間,横軸が周波数,色が信号強度を表している)

■価格
627.9万円(RSA3408A)

■連絡先
日本テクトロニクス株式会社
TEL: 03-6714-3010
URL: http://www.tektronix.co.jp/

組み込みキャッチアップ

お知らせ 一覧を見る

電子書籍の最新刊! FPGAマガジン No.12『ARMコアFPGA×Linux初体験』好評発売中

FPGAマガジン No.11『性能UP! アルゴリズム×手仕上げHDL』好評発売中! PDF版もあります

PICK UP用語

EV(電気自動車)

関連記事

EnOcean

関連記事

Android

関連記事

ニュース 一覧を見る
Tech Villageブログ

渡辺のぼるのロボコン・プロモータ日記

2年ぶりのブログ更新w

2016年10月 9日

Hamana Project

Hamana-8最終打ち上げ報告(その2)

2012年6月26日