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Tektronix,20ns時間分解能で周波数スペクトラムを表示できるスペクトラム・アナライザを発売
ニュース 2004年12月8日
米国Tektronix社は,時間領域の解析機能を備えたスペクトラム・アナライザ「RSA3408A」を発売した.帯域幅は最大36MHzで,このときの最小時間分解能は20ns.同社の従来の製品は帯域幅が最大15MHzで,最小時間分解能が40μsだった.本スペクトラム・アナライザは,BluetoothやワイヤレスLAN(IEEE 802.11a/b/g),RF IDタグ,パルス変調などの信号解析に利用できる.
時間分解能を上げるため,ソフトウェアでオーバラップFFT(高速フーリエ変換)という処理を行う.従来のスペクトラム・アナライザでは,1,024ポイントのFFTフレーム生成を1,024間隔(オーバラップなし)で行っていた.オーバラップFFTを用いると最小1ポイントの間隔(1,023ポイントのオーバラップ)でFFTフレームを生成できる.つまり,1ポイントの時間分解能で周波数変化を表現できる.オーバラップのポイント数はユーザが指定できる.
また,102.4Mサンプル/sの14ビットA-Dコンバータを搭載したり,帯域幅を引き36MHzまで上げることで,データの取り込み時間を短縮した.測定範囲はDC(直流)~8GHz.分解能帯域幅(RBW)は1Hz~10MHz.1画面に周波数領域,時間領域,変調領域の三つのデータを表示できる.
オプションで周波数マスクを用いたトリガ機能を搭載できる.任意のマスクを描き,そのマスク外の信号を捕らえたときにトリガがかかる.20μs以上のイベントであれば,36MHzの帯域幅で100%トリガがかかるという.レーダなど,非定期的で瞬間的な信号の取り込みに利用できる.
また,QPSK(quadrature phase shift keying)や2ASK(amplitude shift keying)などのディジタル変調解析や,ワイヤレスLAN,W-CDMA,GSM/EDGE(Global System for Mobile Communications/Enhanced Data GSM Environment)などの各種通信規格に対応した解析機能をオプションとして提供する.
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