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Analog Devices,動作周波数が400MHz,積和演算処理性能が最大800M MACのDSPを2品種発売

 米国Analog Devices社は,動作周波数が最大400MHzの32ビット・ディジタル信号処理プロセッサ(DSP)「ADSP-21367」と「ADSP-21368」を発売する.これらは,2003年12月に発表された第3世代の「SHARCシリーズ」の新製品である.最大動作周波数を従来の333MHzから400MHzに向上させ,積和演算処理性能も最大800MMAC(1MACは,1秒間に1回の積和演算)に引き上げた.ADSP-21368は,複数のDSPを接続してマルチプロセッサ・システムを構築できるように,メモリを共有する機能を備えている.ADSP-21367はおもに民生用AV機器における需要を,ADSP-21368はおもに業務用オーディオ機器における需要を見込んでいる.

 両DSPともに,32ビットおよび40ビットの浮動小数点演算を実行できる.周辺回路として,32ビット幅の外部メモリ・インターフェースや三つのタイマ,二つのSPI(serial peripheral interface),二つのUARTなどを備えている.また,オンチップ・メモリとして,2MビットのSRAMと6MビットのROMを搭載している.電源電圧は,コア電圧が1.35V,I/O電圧が3.3V.動作周波数が400MHzの場合の消費電力は最大2.5W.

 いずれのDSPも2005年第1四半期にサンプル出荷を開始する.量産出荷の開始時期は同年夏ごろを予定している.

 また,同社は,SHARC DSPを用いたオーディオ・アプリケーション向けの開発ツールとして「VisualAudio」を提供する.オーディオ・システムを開発する場合,従来はソフトウェア開発環境「VisualDSP++」を利用し,直接C言語またはアセンブリ言語でプログラミングする必要があった.VisualAudioには,あらかじめトーン制御やイコライザ,遅延回路などがモジュールとして用意されており,必要なモジュールを画面上に並べ,それらを結線することでオーディオ・システムを構築できるという.設計したシステムは,VisualDSPを用いてオブジェクト・コードに変換してDSPに実装し,デバッグを行える.本ツールは第3世代のすべてのSHARC DSPに対応している.ユーザの要求があれば,第2世代以前の製品にも対応していくという.


[写真1] VisualAudioの画面(モジュールのブロックをダブルクリックすれば,パラメータの調整を行うウィンドウが現れる)

■価格
29.95ドル(ADSP-21367,1万個購入時の単価)
34.95ドル(ADSP-21368,1万個購入時の単価)
1,995ドル(VisualAudio)

■連絡先
アナログ・デバイセズ株式会社
TEL: 03-5402-8291
URL: http://www.analog.com/jp/

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