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Arithmatica,グラフィックスLSI向けと高性能プロセッサ向けの数値演算IPコアを発売
ニュース 2004年5月18日
米国Arithmatica社は,数値演算回路のIPコア・ライブラリ「CellMath」の日本での出荷を開始した.同社の数値演算コアは,加算器のけた上げ伝播や乗算器の並列カウンタの構成のくふうにより,処理を高速化したり,面積を削減している.例えば,同社の方式を採用すると,加算器の信号遅延を15~20%短縮し,面積を25~30%削減できるという(高速キャリ・ルックアヘッド加算器と比べた場合).また,同社は浮動小数点演算回路やSIMD(single instruction stream-multiple data stream)回路を最適化する技術を持っている.
CellMathには,グラフィックスLSI向けと高性能プロセッサ向けの2種類のライブラリがある.前者のライブラリは浮動小数点演算処理が中心となり,加算器や乗算器,内積,逆数,三角関数,対数関数,指数関数などのコアが用意されている.後者の場合は整数演算処理が中心となり,乗算器,MAC(multiplier and accumulator),ALU(arithmetic logical unit)などのコアが用意されている.
ユーザは,所望の数値演算回路について,指数部/仮数部のビット幅,バイパスの有無,クロック周波数,レイテンシ,入力/出力レジスタの有無,内部乗算器の丸め処理,例外処理などの条件を指定できる.浮動小数点演算はIEEE 754に準拠している.ユーザには,ゲート・レベルのVerilog HDLネットリストと,検証に利用するビット精度のC言語/Verilog HDLのビヘイビア・モデルが提供される.
今回の数値演算コアは,米国NVIDIA社の「GeForce 6シリーズ」や米国Xilinx社の次世代FPGAのDSPブロックに組み込まれているという.2004年後半には,数値演算回路のIPコアを自動生成するコンパイラ・ツールも製品化する計画.
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