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Transmeta,LSIの動作周波数,動作電圧,しきい値電圧を動的に制御する消費電力低減技術をNECエレクトロニクスにライセンス
ニュース 2004年3月26日
米国Transmeta社は,LSIの消費電力低減技術である「LongRun Power Management Technologies(以下,LongRun)」と「LongRun2 Technologies(以下,LongRun2)」のライセンス供与を開始する.まず,NECエレクトロニクスにLongRun2をライセンスする.NECエレクトロニクスは,今後の90nm,65nm,45nmのCMOSプロセスのLSI製品開発に同技術を採用する.
LongRunは,動作周波数と動作電圧を動的に(1秒間に数百回の頻度で)調節して,動作時の電流を低減する技術である.一方,LongRun2では,動作周波数と動作電圧に加えて,トランジスタのしきい値電圧も動的に制御する.動作電圧や温度などの変化に応じてしきい値電圧を最適化することにより,待機時の漏れ電流を最小限に抑えることができる.例えば,漏れ電流による電力消費を2mWに抑えられるという.「LongRun2の導入によって,LSIの消費電力を従来の1/6程度にできると考えている」(NECエレクトロニクス 取締役副社長 橋本浩一氏).さらに,製造時のしきい値電圧のばらつきも同技術で相殺できるので,歩留まりも向上する.
NECエレクトロニクスでは,LongRun2をまず携帯機器向けLSIを中心に適用していく.同技術を採用した製品は2005年ごろに出荷される予定.なお,NECエレクトロニクスは,Transmeta社との関係を強化するため,2003年12月からTransmeta社に出資している.
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