
米国Altera社は,CPLDに近い使い勝手を実現したFPGA「MAX IIファミリ」を発売する.フラッシュ・メモリを内蔵しており,コンフィグレーション・データを格納・保持できる.パワー・オン時間は,コンフィグレーション・データをプログラム素子(SRAMスイッチ)に転送する時間も含めて200μs〜300μs.待機時電流は2mA〜12mA.コストや消費電力に対する要求の厳しいCPLD市場を主なターゲットとしている.
従来のCPLDは,「積項(product term)」と呼ばれるデバイス構造を採用している.この方式には,マクロ・セル(論理ブロック)数が増えるにしたがって,必要な配線リソースの量(スイッチ数,配線領域の面積など)が急増するという問題がある.このため,コストを抑えながらCPLDの回路規模を増やすことが難しかった.MAX IIは,積項方式のデバイス構造を採用せず,FPGAと同じルックアップ・テーブル(LUT:look-up table)方式を採用している.具体的には,同社のFPGAファミリ「Cyclone」のLE(Logic Element)をベースに,I/O接続用の配線リソースを追加するなどの改良を施した論理セルを内蔵している.
基本のデバイス構造がFPGAと同じであるため,従来のCPLDと異なり,MAX IIには配線経路によって入出力伝播遅延時間(Tpd)がばらつくという問題がある.しかし,0,18μmルールのプロセスを採用したり,配線構造をくふうするなどして,従来のCPLDよりTpd性能を大幅に向上させたため,Tpdのばらつきは問題にはならないと同社では考えている.
LE数が240〜2,210の4品種を用意する.いずれも,コンフィグレーション用とは別に,ユーザが自由に利用できる8,192ビットのフラッシュ・メモリを内蔵している.電源電圧は1.8V,2.5V,3.3V.これらの電圧に対応したレギュレータ回路,およびJTAG回路を備えている.また,FPGAの動作中に,並行してコンフィグレーション用フラッシュ・メモリの内容を書き換えることができる.
開発にはQuartus II ver.4.0を利用する.このバージョンから,新たにMAX+plus IIモードと呼ばれる操作画面を用意した.同モードを利用すると,MAX+plus IIと同じGUIやデータ構造を利用して,FPGAやCPLDの開発を進められる.
1,270個のLEを内蔵する品種(EPM1270)のサンプル出荷は,2004年第3四半期から.2005年の初めには,すべての品種のサンプル・チップを出荷するという.
※補足
本記事掲載後,Altera社の日本支社である日本アルテラより「MAX IIファミリ」はFPGA製品ではなくCPLD製品であるという申し入れがありました.同社はCPLDの製品カテゴリで,本製品を販売していきます.
[写真1] MAX II(EPM1270)の外観
[表1] MAX IIファミリの概要
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EPM240 |
EPM570 |
EPM1270 |
EPM2210 |
| LE(Logic Element)数 |
240
(192マクロ・セル相当) |
570
(440マクロ・セル相当) |
1,270
(980マクロ・セル相当) |
2,210
(1,700マクロ・セル相当) |
| ユーザI/Oピン数 |
80 |
160 |
212 |
272 |
| ユーザ・フラッシュ・メモリ容量 |
8,192ビット |
8,192ビット |
8,192ビット |
8,192ビット |
| 最大Tpd(入出力伝播遅延時間) |
4.5ns |
5.5ns |
6.0ns |
6.5ns |
| パワー・オン時間 |
200ns |
200ns |
200ns |
300ns(予定) |
| パッケージ |
100ピンTQFP |
100ピン/144ピンTQFP,
256ピンFBGA |
144ピンTQFP,
256ピンFBGA |
256ピン/
324ピン
FBGA |

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