Fairchild，ソニーのグリーン調達に関する認定を取得

　米国Fairchild Semiconductor社は，同社の六つの工場および子会社/下請け企業7社がソニーの「グリーンパートナー環境品質認定制度」の認定を取得したことを発表した．本制度は，ソニーがグリーン調達（環境負荷の低い部品などを優先的に調達する活動）のために定めた基準である．ソニーは，本制度の認定を受けた企業からしか同社の製品に搭載する原材料や部品を調達しないと発表している．

　本制度の認定を取得するには，製品や原料などに有害物質（水銀，鉛，カドミウム，6価クロムの4元素）が100ppm以下であることを示すデータを提出する必要がある．具体的には，パッケージ（プラスチック）中のカドミウムの含有量を示す「ICP（inductively coupled plasma）測定データ」と，カドミウム以外の物質の含有量を示す「成分表（MSDS）」を提示しなくてはならない．

　このほか，原材料から製品の出荷まで（営業部門も含む），すべての工程における環境品質保証のためのガイドラインの作成や，工場の監査などが必要となる．なお，本制度は更新制度を採っており，定期的にソニーが監査する．

　ソニーから本制度が発表される前から，Fairchild社は環境活動に取り組んでおり，特に鉛フリーの実現に注力しているという．2003年10月現在，同社の製品の約25％が鉛フリーであるが，2004年6月末までには全製品（リード・フレームや基板など）について鉛フリーを実現する計画．ただし，パワー素子などでは放熱性を上げるためにパッケージ内の接合部分で鉛を使用する必要がある．この点については，今後，顧客や材料メーカと話し合いながら解決していくという．

[写真1] フェアチャイルドセミコンダクタージャパン 代表取締役社長のGreg Helton氏．手に持っているのがグリーンパートナーの認定書