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International Rectifier,出力電流が20A,出力電力が150Wのときの効率が96%のDC-DCコンバータ用モジュールを発売
ニュース 2003年5月20日
米国International Rectifier社は,出力電流が20A,出力電力が150Wのときの効率が96%のDC-DCコンバータ用モジュール「DCバス・コンバータ」を発売する.本モジュールは,通信機器やネットワーク機器などの電源部に用いられる.
一般に,通信機器などに用いられるDC-DCコンバータは,48Vの標準電圧を12Vまたは3.3Vの中間電圧に変換し,その電圧をさらにICやLSIを駆動するために必要な電圧(1.7Vや1.2Vなど)に変換する.本モジュールでは,中間電圧を8Vにすることによって,高い効率を得ている.中間電圧を3.3Vに変換したときと比べて電力分配に伴う損失が少なく,12Vに変換したときと比べて2段目のDC-DCコンバータのスイッチング損失が少なくなったという.
本モジュールは,コントローラIC「IR2085S」,2個の1次側のパワーMOSFET「IRF7493」,2個の2次側のパワーMOSFET「IRF6603」,1次側のバイアス用MOSFET(デュアル)「IRF7380」,2次側のゲート・クランプ用MOSFET(デュアル)「IRF9956」などから構成されている.本モジュールの外形寸法は2.2cm×4.9cm.
従来のモジュールでは,コントローラ部がPWM(パルス幅変調)用ICとゲート駆動用ICの2チップで構成されていた.この部分を1チップ(IR2085S)に置き替えた.IR2085Sのゲート駆動電流は±1A,デッド・タイムは20ns~200ns(設定可能),スイッチング周波数は最大500kHzである.
本モジュールのサンプル出荷はすでに始まっている.
[写真1] DCバス・コンバータの外観
[表1] 本モジュールの構成部品の仕様
型名
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定格電圧
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ON抵抗
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ゲート電荷
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ゲート-ドレイン間の電荷 |
IR2085S
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100V
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-
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-
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-
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IRF7493
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80V
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ゲート-ソース間電圧が10Vのとき,15mΩ
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31nC
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12nC
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IRF6603
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30V
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ゲート-ソース間電圧が10Vのとき,3.9mΩ
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39nC
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17nC
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IRF7380
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80V
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ゲート-ソース間電圧が10Vのとき,73mΩ
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15nC
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4.5nC
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IRF9956
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30V
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ゲート-ソース間電圧が10Vのとき,100mΩ
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6.9nC
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1.8nC
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