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新日本無線,5V動作時に50pFの負荷を駆動できる水晶発振用ICのベアチップ供給を開始
ニュース 2003年3月17日
新日本無線は,5V動作時に50pFの負荷を駆動できる水晶発振用IC「NJU6360シリーズ」を発売する.発振用アンプや分周器,3ステート・バッファなどを内蔵している.本ICは,水晶振動子と組み合わせて利用する.供給形態はベアチップ.主に水晶発振器メーカなどに出荷する.
本ICは,3ステート・バッファ回路をくふうすることによって,50pFの負荷に対応できるようになったという.従来,水晶発振器のバッファ回路の負荷容量は15pF程度であることが多かった.
本ICでは,製造時に分周器を調整することによって,分周値を1倍,1/2倍,1/4倍,1/8倍,1/16倍,1/32倍のいずれかに設定できる.出力周波数は最大50MHz,電源電圧は2.7V~5.5V.動作電圧が3.3Vのときの出力電流は8mA,5.0Vのときは16mA.動作時の消費電流は最大7mA~15mA(負荷容量50pF,分周する周波数の値により変化する).また,水晶の発振を安定させるためのコンデンサを内蔵している.ベアチップの外形寸法は0.7mm×0.75mmである.
これとは別に,出力周波数が30MHz~75MHzの水晶発振用IC「NJU3670シリーズ」も発売する.本ICは,水晶振動子の3倍波の振動を利用する水晶発振器に用いられる.例えば,水晶振動子が10MHzのとき,本ICを利用すると30MHzの信号を出力できる.
両ICシリーズの量産出荷の開始時期は2003年4月.
[図1] NJU6360シリーズのブロック図
[図2] NJU6370シリーズのブロック図
[写真1] NJU6360シリーズ(右)とNJU6370シリーズ(左)外観
[表1] NJU6360シリーズとNJU6370シリーズの仕様
NJU6360
Cg=15pF,Cd=15pF
Cg=10pF,Cd=10pF
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