[ keyword: 市場動向 ]
NECと沖電気工業,IP電話の標準化をめざして業務提携
ニュース 2003年1月31日
NECと沖電気工業は,IP電話システム事業において提携することで合意した.国内の企業向け音声通信市場において合計5割以上のシェアを持つ両社が協業し,基盤となるプロトコルやAPIなどを共通化していく.
具体的には,SIP(Session Initiation Protocol)とParlay(テレフォニ分野のAPI)をベースに,インターフェースの実装規約を統一する.規格は関係業界に公開し,両社だけでなく業界全体の機器間の相互接続性を強化したいと考えている.
また,沖電気工業が運営していたIP電話普及推進センタ(IP Telephony Promotion Center:IPTPC)を共同で運営し,端末やセンタ装置の相互接続性の検証を行う.従来の固定電話は,端末間やセンタ装置間で接続性の問題が起きないことがあたりまえになっているが,IP電話ではまだ問題があるという.また,音声品質についても懸念するユーザが少なくない.相互接続性や音声品質などを一定の基準のもとに検証/評価することにより,ユーザの懸念を払拭し,IP電話の普及を促進したいという.
加えて,両社の持つ製品やサービスをお互いに供給し合う.具体的には,NECは企業向けIPルータやセキュリティ・ソフトウェアを,沖電気工業はブロードバンドIP電話向けゲートウェイ製品やコールセンタ向けCTI(Computer Telephony Integration)サーバを供給する.今後,提供し合う製品群を増やしていく予定.
[写真1] 沖電気工業 執行役員 IPソリューションカンパニー プレジデント 浅井 裕氏(左)とNECネットワークス執行役員 国内事業本部長 木内和宜氏(右)
[写真2] 両社の協業により,2004年には国内のIP電話システム機器事業の市場規模が940兆円以上になると見ている
■連絡先 |