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日立製作所,32ビット版のH8 CISCマイコンを開発
ニュース 2003年1月28日
日立製作所は,CISC(complex instruction set computer)マイコン用の32ビットCPUコア「H8SX」を開発した.この製品は,同社の8/16ビットCPUコアであるH8シリーズの32ビット版である.また,このCPUコアを搭載した32ビット・マイコン「H8SX/1650」を開発した.
従来8/16ビットのH8マイコンが使われてきた分野(例えば,自動車のダッシュボードの計器類やエアコンなど)でも,要求される機能が複雑になり,それに応じて,より高機能なプロセッサが必要とされているという.OA機器や民生機器において,RISC(reduced instruction set computer)マイコンであるSuperHほどの高速処理は必要ないが,従来の16ビット・マイコンよりも高い性能を必要とする市場に今回の製品を提供していくという.
CPUコアであるH8SXコアの最大動作周波数は48MHz,バス幅は32ビット.処理性能は同社の16ビット・マイコンに比べて3倍になったという.命令セットは,同社の16ビット・マイコンと下位互換性がある.また,16ビット・マイコンにはなかった周辺機能として,DTC(data transfar control)やDMAC(direct memory access controller),EXDMAC(external DMAC)などのデータ転送モジュール,FIFO付きシリアル通信インターフェース,I2Cバス・インターフェースなどを備えている.0.18μmルールのCMOSプロセスで製造した.
32ビット・マイコンのH8SX/1650の最大動作周波数は35MHz.処理性能は同社の16ビット・マイコンの2倍以上である.DVD-ROM/RAM,DVD-R/RW,CD-R/RWなど,高速化と低価格化の両方が求められる製品に向いているという.パッケージは120ピン TQFP.2003年4月からサンプル出荷を開始する.
[写真1] H8SX/1650の外観
[表1] H8SX/1650の主な仕様
CPUコア
H8SXコア(32ビット)
最大動作周波数
35MHz
電源電圧
3.0~3.6V
内蔵RAM
24Kバイト
外部アドレス空間
16Mバイト
外部バス幅
8/16ビット
演算機能
乗算器,除算器,積和演算器を内蔵
内蔵周辺機能
パッケージ
120ピン TQFP
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