オムロン，入力部のオフセット電圧を100μV以下に低減したアナログIC設計支援用FPAAボードを発売

　オムロンは，入力部のオフセット電圧を100μV以下に低減したアナログIC設計支援用FPAA（field programmable analog array）ボード「形2SAA120D04 FPAAテストボード」を発売した．差動信号を用いることで，微小なアナログ信号を取り扱えるようにした．アナログ基準クロックは最大4MHz．FPAAとして，米国Anadigm社の「AN120E04」を使用する．FPAAは，ユーザが手元で機能をカスタマイズできるアナログLSIである．

　AN120E04は4個のアナログ回路ブロックを搭載している．各ブロックは，2個のOPアンプと1個の比較器などから成る．これらのブロックを組み合わせて，フィルタ，アンプ，比較器，整流器，微分器，積分器，正弦波発振器，任意波形発生器，乗算器，非線形変換器，サンプル・ホールド回路，定電圧源などを構成できる．入力信号数は最大4，出力信号数は最大2．このほか，クロック分周器を内蔵している．

　AN120E04の周辺回路として，パソコン用インターフェース回路，基準クロック回路，設定スイッチ/ジャンパ，電源電圧レギュレータなどがボード上に搭載されている．信号の入出力部には，プログラマブル・ノイズ・フィルタが組み込まれている．電源電圧は5V±5％，または8～12V（内蔵レギュレータ使用時）．ボードの外形寸法は112mm×135mm×23mm．開発環境として，Anadigm社の「AnadigmDesigner2」を使用する．

[写真1] 形2SAA120D04 FPAAテストボードの外観