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三菱,エルピーダにDRAMの販売権を譲渡,同時にシステムLSIに関する日立との合弁企業設立も発表

 三菱電機とエルピーダメモリは,三菱電機の顧客に対するDRAM販売権の譲渡について,基本的合意に達したと発表した.譲渡額については,明らかにしていない.

 三菱電機からは数十名の技術者がエルピーダメモリへ派遣される.今後,三菱電機はDRAM事業を収束させ,2003年3月をもって生産を停止する.特許については,使用許諾権をエルピーダメモリに与え,譲渡や移管は行わない.また,現在のところエルピーダメモリへの出資は考えていないという.

 このDRAM事業の引き渡しにより,エルピーダメモリは三菱電機が出資している台湾の半導体製造・販売会社のPowerchip Semiconductor Corp.(PSC)と業務提携を結ぶ.今後,エルピーダメモリは,製造拠点を同社の広島工場(300ミリ・ウェハ・ライン)とPSC(8インチ・ウェハ・ラインと12インチ・ウェハ・ライン)へシフトしていく予定.三菱電機はPSCへの出資を今後も続ける.

 続いて,三菱電機と日立製作所の半導体事業統合についての発表も行われた.両社は,システムLSI事業を中心とする合弁会社「ルネサス テクノロジ」を設立した.2002年3月の統合計画では,両社の事業方針が異なるという理由からフラッシュ・メモリ事業を統合しないと発表していたが,結局,方針を転換し,フラッシュ・メモリおよびSRAMなどのメモリ事業も統合することになった.

 ルネサス テクノロジは2003年4月1日に設立される予定.同社への出資比率は,日立製作所が55%,三菱電機が45%である.会長兼CEOには現三菱電機 専務取締役 半導体事業本部長の長澤紘一氏が,社長兼COOには現日立製作所 上席常務 半導体グループ長兼CEOの伊藤達氏が就任する.「2003年は売り上げが9000億円で利益は黒字に,2005年には売り上げが1兆円以上でROE(株主資本利益率)を20%以上とするのが目標」(長澤紘一氏).

 ルネサス テクノロジのマイクロコントローラのシェアは,国内で33~35%,世界で約24%になるという.


[写真1] ルネサス テクノロジの会長兼CEOに就任予定の長澤紘一氏

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