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Synopsys,同社のスキャン回路挿入ツールやATPGツールと連携して使えるロジックBIST回路挿入ツールを発売
ニュース 2002年10月1日
米国Synopsys社は,同社のスキャン回路挿入ツール「DFT Compiler」やATPG(automatic test pattern generation)ツール「TetraMAX ATPG」と連携して使えるロジックBIST(built-in self-test)回路挿入ツール「DFT Compiler SoCBIST」を発売した.BISTとは,LSIの内部にテスト回路(BISTコア)を埋め込んで,自己診断を行う手法である.同社はスキャン回路挿入ツールやATPGツールでは高い市場シェアを獲得しているが,BIST製品を出荷するのは今回が初めて.
同社のロジックBISTは「Deterministic Logic BIST」という手法を採用している.これは,いわばBIST技術とATPG技術を組み合わせた手法である.従来のロジックBIST技術では疑似ランダム・パターンを発生してLSIの故障箇所を検出していた.一方,Deterministic Logic BIST技術では,ATPGツールが生成するものと同じテスト・パターンをBISTコアが発生する.そのため,従来のロジックBIST技術を利用した場合よりも高い故障検出率が得られる.また,テスト・パターン・データを圧縮することにより,テスト時間も短くなる.同様の技術は,米国IBM社や米国Mentor Graphics社などがすでに発表している.
LSIテスタに必要なチャネル数(ピン数)は6~30.アットスピード・テスト(実際の動作速度か,それに近い速度で動かしてテストする方法)やディレイ・テストにも対応できる.ロジックBISTには「X(不定値)の伝搬禁止」という設計上の制約があるが,こうした状態が起こらないように,回路を分断したり,信号値を固定するなどの機能を備えているという.
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