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松下電器産業,内層にベア・チップや受動部品を埋め込んだプリント基板を開発
ニュース 2002年9月12日
松下電器産業は,プリント基板の内層にベア・チップや受動部品(抵抗,キャパシタ,インダクタ)を埋め込む技術「SIMPACT」を開発した.2004年から同社の機器に導入される予定である.埋め込めるチップ部品のサイズは,0603(0.6mm×0.3mm)型,1005(1.0mm×0.5mm)である.
本技術では,同社が開発したセラミック粉末と熱硬化樹脂を用いたコンポジット材料(コンポジット基板)を利用する.基板の内層に部品を損傷なく埋め込むことができるという.
本技術を用いて高周波の送受信回路の一部を試作した.4層の基板の内層に2個のベア・チップと44個の受動部品を埋め込んだ.これにより実装面積が従来の約1/4に減ったという.また,配線長が短くなるため,ノイズが低減する.試作では,10mm角のベア・チップを埋め込められることも確認した.
本プリント基板の製造方法は次のとおりである.1) 銅はくの上に実装された受動部品やベア・チップ,導電性ペーストの形成されたコンポジット基板,銅はくのそれぞれの層の位置合わせを行う.2) 内層ビア(インナ・ビア)接続と部品の埋め込みを同時に行う.3) 配置パターンを形成する.4) 基板を積層する.
[図1] SIMPACTの製造工程
[写真1] 基板の断面写真
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