日立，松下，東芝の3社が携帯電話などを利用した決済に使用できるフラッシュ・メモリ・カードの仕様を策定

　日立製作所，松下電器産業，東芝の3社は，携帯電話や携帯端末などを利用した決済（モバイル・コマース）に使用できるフラッシュ・メモリ・カード「MOPASS（モーパス：Mobile Passport）カード」の仕様策定を行う．MOPASSカードは，ID（個人認証）機能を持つフラッシュ・メモリ・カードである．今後，3社は本カードの発行や認証などのサービス・インフラについて検討したり，実証実験を行っていく．

　また，MOPASSカードの普及促進を目的とした「MOPASSコンソーシアム」を2002年8月に設立する．コンソーシアムでは，MOPASSカードの利用事例を検討したり，セミナやワークショップなどを開催する．現在，10社以上が参加を表明しており，業種を問わず幅広く会員を募るという．また日立，松下，東芝の3社は，コンソーシアムの参加各社が実証実験などを行うためのMOPASSカードとサービス・インフラを提供する予定（2002年秋以降）．

　MOPASSカードは，2002年7月に日立，ドイツIngentix社，松下，米国SanDisk社，東芝が発表したフラッシュ・メモリ・カードのセキュリティ規格「モバイル・コマース拡張規格」を利用する．また，PKI（公開鍵暗号基盤）技術を採用する．多機能ICカードの標準化団体「GlobalPlatform」の仕様やJavaCardの仕様も実装できるようにする．まずMultiMediaCardとSD Memory CardをベースにMOPASSカードを開発する計画．