International Rectifier，出力が2チャネルのPWMコントローラICを発売

　米国International Rectifier社は，出力が2チャネルのPWM（パルス幅変調）コントローラIC「IRU3046」と「IRU3048」の日本でのサンプル出荷を開始した．二つのチャネルのPWM出力はそれぞれ独立しており，さらに逆位相であるため，二つの出力を加算すれば大きな出力電流が得られる．

　本PWMコントローラは，三つのPWM出力モードを備えている．一つ目は，2入力（または1入力）電圧から二つの独立したPWM出力を得るモードである．この場合の出力電流は8A．二つ目は，一つの入力電圧から電圧値が等しい二つのPWM出力を作り，これらを加算して一つの出力とするモードである．この場合の出力電流は16A．三つ目は，二つの入力電圧から一つの出力電圧を得るモードである．この場合の出力電流は16Aだが，二つの入力から供給する電流の配分比をユーザが設定できる．これらのモードを切り替える際には，外部の出力回路を変更する必要がある．また，出力電圧は外付けの抵抗で設定する．

　両品種ともに，LDO（低ドロップ・アウト）レギュレータを内蔵している．出力電流は2Aである．PWMとLDOの出力側には，パワーMOSFETを外付けする必要がある．入力電圧範囲は4～25V．

　このほかに，IRU3046は入力電圧監視機能や短絡保護機能，パワー・グッド信号出力などを備えている．動作周波数は200k～400kHz．IC内部には発振器が組み込まれており，周波数は外付けの抵抗で設定する．PWM信号を外部クロックと同期させることができる．パッケージは24ピンのTSSOP．

　一方，IRU3048にはパワー・グッド信号出力機能はなく，信号を外部クロックと同期させることはできない．また，動作周波数は200kHzに固定されている．パッケージは16ピンのSOICまたはTSSOP．