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セイコーエプソン,屋内での測位を可能とする受信感度が-155dBm以上のGPSモジュールを発売
ニュース 2002年6月13日
セイコーエプソンは,屋内での測位を可能とする受信感度が-155dBm以上のGPSモジュールを発売する.GPS衛星からの電波は微弱であるため,従来,屋内やビルの谷間などでの測位が困難であった.なお,一般のカーナビゲーションの受信感度は-135~-140dBm程度であるという.
本モジュールには同社が開発したGPS技術が採用されている.この技術を用いることで,反射波をキャンセルしてGPS衛星からGPS端末への直接波だけを取得したり,雑音(ホワイト・ノイズ)の中から必要な信号だけを取得できるため,誤差が小さく高い精度の測位を行うことができる.
一般にGPSを用いた測位は,GPS端末から位置情報をサーバに送って位置計算を行い,計算結果を再度GPS端末へ送信するという手順をふむ.本モジュールでは,内蔵されたディジタル処理部で位置計算を行うため,サーバとの通信が必要なくなるため,測位更新レートが屋外で最短1秒,屋内で10秒以内になる.
本モジュールは,RF部,ディジタル処理部,CPU,電源部,RS-232-Cドライバで構成されている.コア電圧は1.8V±5%,インターフェースの電圧は3.3V±5%.消費電力はもっとも重い処理(屋内,-155dBm)を実行中で約580mW(試作品の値)である.外形寸法は90×30×6mmだが,量産時にはもう少し小型になる予定.
本モジュールは2002年秋から量産を開始する予定.また,本モジュールとNTTドコモのDoPaに対応したパケット通信モジュールを組み合わせた第3者位置検索端末を2002年秋からOEM製品として出荷する予定.
[写真1] GPSモジュールの外観
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