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アドバンスドデータコントロールズ,米社からCベース設計関連技術の特許とEDA製品の所有権を買い取る
ニュース 2002年4月24日
アドバンスドデータコントロールズ(ADaC)は,米国のEDAベンダであるCynergy System Design社(旧CAE-Plus社)の解散に伴って,同社が開発したRTL-C技術に関する特許とEDA製品の所有権を買い取ったことを発表した.RTL-Cは,従来,HDL(ハードウェア記述言語)で表現されていたLSIの論理機能情報(RTLデータ)をC言語で記述するための技術である.最近では,大規模なディジタルLSIやその上で動作するファームウェアのシステム機能をC/C++またはその拡張言語で表現する技術が注目を集めている.
これまでCynergy社が販売していたEDAツールの開発・販売は,アドバンスドデータコントロールズが引き継ぐ.当面は日本で顧客サポートを実施するが,将来は欧米にも顧客サポートの拠点を設けたいという.
今回,アドバンスドデータコントロールズが取得したEDAツールは,CPUなどの機能をグラフィカル表現によってモデリングし,RTL-CやRTLのHDLの記述を生成するツール「ArchGen」,RTL-Cモデルやその他のモデルを組み合わせて仮想プロトタイプを構築し,サイクル精度のシミュレーションを行うツール「ASVP builder」,RTLのHDL記述をRTL-C記述に変換するツール「Afterburnner」である.
昨年ころからEDA業界では,Cベース設計関連のベンチャ企業が別の企業に買収されたり,他社に技術を売却する例が相次いでいる.当初期待されていたほど急速にはCベース設計関連の市場が広がっておらず,事業を拡大しすぎたベンチャ企業が経営難に陥るケースが増えているようだ.
[図1] ArchGenの画面例
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