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日立,SH3-DSPコアを内蔵する携帯電話向け音声/動画データ処理用プロセッサを発売
ニュース 2002年4月19日
日立製作所は,SH3-DSPコアを内蔵する携帯電話向け音声/動画データ処理用プロセッサ「SH-Mobileシリーズ SH7290」を発売する.ベースバンドLSIと組み合わせて利用する.音声/動画データ処理用プロセッサとベースバンドLSIを分離することにより,ベースバンド通信処理ソフトウェアの開発と音声/動画データ処理を主体とするアプリケーション・ソフトウェアの開発を分けることができ,ソフトウェア全体の開発効率が上がるという.また,いろいろなベースバンドLSIと組み合わせることができるので,さまざまな通信方式(PDC,GSM,CDMA2000 1x,W-CDMAなど)に対応しやすい.
ベースバンドLSIと接続するための専用インターフェースを備えている.これを利用すると,ベースバンドLSIは本チップをプロセッサではなくSRAMと認識する.これにより,ベースバンドLSIにおける制御が簡単になる.
SH3-DSPコアの動作周波数は133MHz.処理性能は173MIPS.128KバイトのRAMと32Kバイトのキャッシュ・メモリ,16Kバイトの座標データ(X,Y)用メモリを内蔵する.待機時電流は標準5μA.画像データを受け渡すためのインターフェース,AND型とNAND型に対応したフラッシュ・メモリ・インターフェースなどを備えている.電源電圧は,内部が1.4~1.6V,外部が2.7~3.6V.パッケージとしては,ピン間隔が0.65mmの240ピンCSP(chip size package),およびピン間隔が0.5mmの256ピンCSPを用意する.
量産出荷の開始時期は2002年5月.開発環境として,キーボードや小型液晶ディスプレイ,超小型カメラを搭載した開発用プラットホームを用意する.また,ミドルウェアとして,ACCESSのインターネット・ブラウザ「Compact NetFront」,アプリックスの組み込みJava環境「JBlend」,エイチアイの3D画像表示ソフトウェア「Mascot Capsule Engine」,オフィスノアの動画像圧縮伸張ソフトウェア「Nancy Codec」,ナビタイムジャパンの地図表示ソフトウェア「Mviewer」などを利用できる.
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