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富士通研と富士通,消費電力が9mWと小さいMPEG-4ビデオ圧縮・伸長コアを開発
ニュース 2002年2月22日
富士通研究所と富士通は,解像度が176画素×144画素(QCIF:quarter common intermediate format)で,表示速度が15フレーム/sのときの消費電力が9mWと小さいMPEG-4ビデオ圧縮・伸長コアを開発した.また,本回路を搭載したLSIを試作した.2002年内に,同社のASIC開発で利用できるIPコアとして製品化する予定.
解像度がCIF(common intermediate format)で,表示速度が15フレーム/sのときの消費電力は29mWである.最大表示速度は30フレーム/s,転送速度は最大2Mbps.
ディジタル・カメラやディジタル・ビデオ・カメラ,携帯型テレビ電話向けに開発された.同社は,2002年2月4日~6日に米国サンフランシスコで開催されたISSCC(International Solid-State Circuits Conference)2002において本コアを発表した.
本コアは,追跡型動き検出,クロック・ゲーティング,ハード・ワイヤード論理による実装(プロセッサは使用しない)の三つの方法を用いて消費電力を抑えた.追跡型動き検出は,ISO/IEC14496-7が推奨する動き検出方式である.全探索方式と比べて,ブロック・マッチング処理の回数が1/20以下になるという利点がある.クロック・ゲーティングは,動作に必要な回路ブロックにのみクロックを供給する技術である.
[写真1] MPEG-4映像圧縮伸長LSIのダイ
[表1] MPEG-4映像圧縮伸長LSIの仕様
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