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三洋,近赤外線感度を持つ白黒の25万画素CCDと周辺チップ・セットを発売

 三洋電機は,近赤外線感度を持つ白黒の25万画素CCD「LC95115」と周辺チップ・セットを発売する.周辺チップセットは昇圧回路を内蔵した垂直ドライバLSI「LC89905」とミックスト・シグナルLSI「LC99401-V9」から構成される.ミックスト・シグナルLSIは,CDS(相関2重サンプリング回路)とAGC(アナログ・ゲイン制御回路),ディジタル輝度処理回路,10ビットA-D変換回路,10ビットD-A変換回路を内蔵する.本CCDと周辺チップ・セットを利用した場合の合計の消費電力は600mWである.

 本CCDは,LOD(横型オーバフロー・ドレイン)構造を採用している.分光特性の感度ピークが500nmから750nmにシフトしている.従来のVOD(縦型オーバフロー・ドレイン)構造と比べて,550nm以上感度が良くなっている.また,撮像部と蓄積部の構造が別々のFT(frame transfer)方式を採用している.これにより,受光部の開口率が高くなる.近赤外線感度は800nm~1200nmである.このほか,スミア抑圧駆動とダイナミック・レンジ駆動の機能がある.この二つの機能が不要な場合は,プログレッシブ・スキャン出力も可能である.

 LC89905は,昇圧回路を内蔵しており,5Vまたは3.3Vで駆動できる.

 LC99401-V9には,自動欠陥検出補正や水平垂直輪郭補正,測光制御,ミラー・イメージ出力などの機能がある.これらの機能の調整はシリアル・バス(I2Cバス)を介して行なう.また,シリアル・バス対応のEEPROMと接続すると,特性を任意に設定できる.

 本CCDと周辺チップ・セットのサンプル出荷の開始時期は2002年1月から.量産出荷の開始時期は2002年3月から.


[写真1] CCDと周辺チップ・セットの外観

[表1] LC9915の仕様

光学サイズ
対角4.5mm(1/4型)
有効画素数
EIA対応(水平510,垂直492)
解像度(画素)
水平380,垂直350
駆動電圧
VDDは+12.0V ,垂直駆動は-6.0~+5.0V,水平駆動は3.3Vpp
パッケージ
18ピンLCC,リフロ対応

[表2] LC89905仕様

入力電源電圧
+5.0V
出力電圧(昇圧回路出力)
-6.0V,+12.0V
駆動パルス
11.0Vpp(-6.0V~+5.0V)
パワー制御
I2Cバスにより制御
パッケージ
48ピンSQFP(0.5mmピッチ)

[表3] LC99401-VG9の仕様

入力電圧
+3.3V
タイミング発生
TG,SSG
アナログ信号処理
CDS,AGC,OBクランプ
ADC
10ビット
ディジタル信号処理
AGC出力,同期信号付きDAC入力
ディジタル出力
輝度8ビット・ディジタル出力
アナログ出力
EIA,CCIRコンポジット・ビデオ(9ビットDCA)
画質調整
外付けI2Cバス対応EEPROMにより制御
外部同期
同期分離回路,VCO,PLL
パッケージ
80ピンSQFP(0.5mmピッチ)

■価格
6,000円(サンプル価格)

■連絡先
三洋電機株式会社
TEL: 0584-64-5790
URL: http://www.sanyo.co.jp/

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