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日本IBMとシチズン時計,Linux搭載の腕時計型コンピュータを共同開発
ニュース 2001年10月15日
日本アイ・ビー・エムとシチズン時計は,Linux OSを搭載した腕時計型コンピュータ「WatchPad1.5」を共同開発した.この腕時計型コンピュータは製品ではなく,試作機である.両社は腕時計型コンピュータを,PDAや携帯電話を補完する機器と位置づけている.
今回の「WatchPad1.5」は,以前に開発した「WatchPad1.0」をベースとして機能を拡張した.前機種は,メモリなどのCSPパッケージの採用やベア・チップ実装,0603サイズのチップ部品の採用などにより,部品の高さが1.5mm以下になっていたものの,量産を考慮して設計されていなかったという.今回は,量産を意識して設計し直した.実用的なデザインと待機時電力の小さい部品を採用した.また,メモリをCSPタイプからBGAタイプに変更した.チップ部品は1005サイズのものを採用した.さらに,前回は日本アイ・ビー・エムが開発した8層ビルドアップ基板(SLC高密度基板)を採用したが,今回は他の基板メーカの8層ビルドアップ基板を採用した.駆動電圧は2.5~3.0V,待機電力(時計表示モード)を1.0mW以下(従来の約1/2)としたことで,およそ1日半連続動作するようになった.このほか,指紋センサを内蔵している.製品化の時期は未定.価格はPDAの上位機種なみになるという.
[写真1] WatchPad1.5の外観
[表1] WatchPad1.0とWatchPadの1.5比較
[表2] WatchPad1.5の仕様 スピーカ,マイク,バイブレータ,指紋センサ,加速度センサ
サイズ(本体のみ)
65mm×46mm×16mm
重さ(本体のみ)
43g
CPU
ARM7(18M~74MHz)
入力機能
タッチ・パネル,リューズ型コントローラ,ボタン
表示装置
320×240ドット・モノクロ液晶
メモリ
8Mバイト(DRAM),16Mバイト(フラッシュ・メモリ)
通信機能
Bluetooth V1.1(音声対応),IrDA V1.2,RS・232・C(クレードル)
電源
リチウム・イオン2次電池(300mAh)
クレードル
RS・232・C,ACアダプタおよび単3乾電池4本対応
OS
Linuxカーネル・バージョン2.4
GUI
Microwindows
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