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SynopsysがARM,Infineon,MIPS,NECのプロセッサ・コアや協調検証用モデルを販売

 米国Synopsys社は,英国ARM社,ドイツのInfineon Technologies社,米国MIPS Technologies社,NECの4社とIPコアに関する提携を結んだ.すなわち,Synopsys社は,同社が販売しているIPライブラリ製品「DesignWare」の一部として,上記4社のプロセッサ・コアの論理合成可能なRTLデータやシミュレーション・モデルを販売する.具体的には,Infineon社のプロセッサ・コア「C166S」,MIPS社のプロセッサ・コア「MIPS32 4KE」,NECのプロセッサ・コア「V850E」の論理合成可能なRTLデータとシミュレーション・モデルを顧客に提供する.各プロセッサ・コアに接続するオンチップ・バスの規格には,ARM社が開発したAMBAバスを採用する(詳細は後述).一方,ARM社の製品については,協調検証用のシミュレーション・モデル(バス・インターフェース・モデル,命令セット・シミュレータ)のみ提供する.いずれもSynopsys社が顧客のサポートを行う.

 今回の提携により,半導体メーカであるNECやInfineon社は,よりIPベンダに近い事業に参入することになる.すなわち,顧客は,両社のプロセッサ・コアが組み込まれたLSIを,両社およびそのライセンス先以外のファウンドリ(半導体工場)でも製造できるようになる.たとえば,NECは,現在,米国Lucent Technologies社と米国Texas Instruments(TI)社にV850のプロセッサ・コアをライセンスしている.Synopsys社からV850Eを調達した顧客は,NEC,Lucent社,TI社以外のファウンドリで,V850Eを搭載したLSIを製造できる.

 C166Sのプロセッサ・コアは2001年第4四半期に,ARM社の協調検証用シミュレーション・モデルは2002年第1四半期に,V850Eのプロセッサ・コアは2002年第4四半期に出荷される予定.なお,V850Eを除くプロセッサ・コアについては,論理合成可能なRTLデータを利用する際に,ライセンス元の企業と直接契約を結ぶ必要がある.一方,シミュレーション・モデル,およびV850Eの論理合成可能なRTLデータについては,Synopsys社が直接提供するので,ライセンス元と契約を結ぶ必要はない.

 さらに,今回の発表により,AMBAバスに接続できるMIPS 4KEとV850Eが提供されることが明らかになった.AMBAバスはARM社が開発し,仕様を公開しているオンチップ・バスの規格である.現在,VSIアライアンス(IPコアの流通促進を目指している業界団体)は,AMBAバスの仕様をたたき台にして,オンチップ・バスの標準化作業を進めている.

■価格
3,226,080円(DesignWareの1年間のライセンス料金)

■連絡先
日本シノプシス株式会社
TEL: 03-3346-7037
URL: http://www.synopsys.co.jp/

アーム株式会社
TEL: 045-477-5260
URL: http://www.arm.com/jp/

NEC
TEL: 044-435-9494
E-mail: info@lsi.nec.co.jp
URL: http://www.ic.nec.co.jp/

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