TDK，C0G特性を持つ2012積層セラミック・チップ・コンデンサを発売

　TDKは，C0G特性を持つ定格電圧50Vの積層セラミック・チップ・コンデンサ「積層セラミックチップコンデンサ卑金属C0G特性50Vシリーズ C2012」を発売する．C0G特性とは，EIA規格が定める温度特性で，温度範囲が－55℃～125℃における静電容量変化率の補償範囲が0±30ppm/℃である特性を指す．

　本コンデンサの静電容量は0.01μF．形状は2012サイズ（外形が2.0mm×1.2mm）である．これと同等の性能を持った同社の従来品（3216サイズ品，外形が3.2mm×1.6mm）に比べて，サイズが小さくなった．この性能とサイズを合わせ持った製品は，業界初であるという．

　積層セラミック・チップ・コンデンサは，高周波での使用に向いている．直列破壊電圧が高く，耐電圧性が高いという特徴がある．加えて，本コンデンサは，C0G特性という優れた温度特性を持っている．これらの特徴から，本コンデンサは，周波数や温度による静電容量の変化が少ない回路（発振回路，耐静電気回路，耐サージ回路，PLL回路など）にも利用できるという．こうした用途では，現在，おもにフィルム・コンデンサが用いられている．

　積層セラミックチップコンデンサ卑金属C0G特性50Vシリーズには，このほかに4532サイズ品（静電容量0.22μF）や1005サイズ品（同330pF）など，6種類の製品がある．いずれも，内部電極に卑金属であるNiを用いている．

[図1] 積層セラミックチップコンデンサ卑金属C0G特性50Vシリーズ