組み込みLinuxが命令セット可変のコンフィギュラブル・プロセッサ上で動作

　米国MontaVista Software社と米国Tensilica社は，MontaVista社の組み込みLinux「Hard Hat Linux」をTensilica社のコンフィギャル・プロセッサ「Xtensa」に移植することで合意した．コンフィギャラブル・プロセッサとは，命令セットのレベルで特定のアプリケーションに適合するようにカスタマイズできる組み込みプロセッサである．Xtensa対応のHard Hat Linuxは2002年第2四半期に出荷される見込みである．

　コンフィギャラブル・プロセッサは，ユーザによって命令セットの仕様が変わる．そのため，リアルタイムOSもユーザごとに作り直す必要がある．今回の提携により，Hard Hat LinuxはXtensaのすべてのコンフィギュレーションに対応できるようになるという．つまり，ユーザは，カスタマイズしたXtensa上でHard Hat Linuxを即座に使用できるようになる．

　Hard Hat Linuxには無償で提供されるJourneyman Editionと有償のProfessional Editionがある．Journeyman Editionは機能が限定されており，MontaVista社が提供する技術サポートなどは受けられない．一方，Professional Editionはライセンス契約（契約期間は1年間）を結んだユーザに提供される．Professional Editionのユーザは，同社の技術サポートなどを受けられる．Xtensa対応のHard Hat Linuxはライセンス契約を結んだユーザにのみ提供される．