ARM Forum 2009 Preview ―― Forum Topics
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キャッチアップ 2009年10月16日
 | Message from Executive Vice President |
 | エレクトロニクス立国の日本で毎年開催される「ARM Forum」は，イギリス本社でも，重要なイベントの一つと位置づけられています．今年のキーノート・スピーチは，英国ARM 社よりExecutive Vice President（EVP）のIan Drew 氏が来日され，EVP の立場から見た将来のARM の方向性を日本のエンジニアに講演される予定です．そこで，Ian Drew 氏から今年の見所や日本市場への期待をこめたメッセージが届きましたので紹介いたします． |
| 英国ARM 社EVP Ian Drew 氏 |
日本の皆様こんにちは，英国ARM社のイアン・ドリューです．今回ARM Forum 2009に参加し，皆様にお会いできることを大変うれしく思っています．昨年は，Apple社のiPhoneが発売され，さらに今年は，MID（Mobile Internet Device）の分野で，『スマートブック』という新しいコンセプトが生まれました．MIDの進化，革命はこれからもますます続きます．
皆様ご存知とは思いますが，『スマートブック』には，ARM Cortex-A8 を採用した，各社のユニークなプロセッサが搭載されています．Qualcomm社は，CDMA技術を取り入れた「Snapdragon」，Freescale Semiconductor社は，低消費電力ながら動作周波数が1GHzの「i.MX51」を安価な値段で販売しています．
ARMプロセッサのコアは汎用ですが，半導体パートナーや機器メーカの技術によって，その機種に最適な専用プロセッサとなっています．今後，MIDは人々のライフ・スタイルに対応した，さまざまな専用機器が開発されると予想されます．そこでは，プロセッサやOSが全て同じとは考えにくくなります．このような理由で，これからも各半導体パートナーから，様々なARMプロセッサが開発されると確信しています．また，ARMでは，積極的にインターネット関連の企業とも連携を深め，皆様がインターネットを利用する際に快適な操作を行えるように準備しています．
今年は，マイクロコントローラの分野でも，STマイクロエレクトロニクス社，NXP社に続き，（株）東芝がARM Cortex-M3を採用したマイコンの量産を開始しました．さらに2月には，Cortex-M0を発表させていただき，ARMマイコンにも期待がよせられています．ARMマイコンに関しても，日本のソフトウェア開発ツールやミドルウェアなどのパートナーがいち早く対応いただき，組み込みエンジニアが開発しやすい環境を整えていただいています．ここでも，パートナーの技術によりARMコアは支えられています．このように，ARMコアを取り巻く環境は，パートナー企業の技術で拡大しています．
世界的な不況により今年は，エレクトロニクス業界も多少停滞ぎみです．しかし，携帯電話やゲーム，デジタルカメラなどのコンシューマ機器やカー・ナビゲーション等，幅広い市場において世界をリードする製品を次々に生み出す日本から必ず景気を打開する製品が開発されると期待しております．
私が担当するスピーチでは，最新のMID市場においての動向や，様々な企業とのパートナーシップ等についてお話しさせていただく予定です．お客様がARMを将来に渡って安心してご利用いただけるように，最新プロセッサのロードマップを示すとともに，これからの開発のヒントになれば幸いです．また会場内では，ARMとパートナー企業よる最新のプレゼンテーションや展示・デモも用意しております． 皆様のビジネスにお役立ていただける情報が盛りだくさんのARMA Forum2009の会場で皆様にお会いできることを，ARM社員一同楽しみにしております．
Ian Drew
英国ARM社
Executive Vice President of Marketing
