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Android ADKはクラウドを目指す!(アールティ取材レポート)

NewsSmartphone World 2011年6月22日

2011年5月のGoogle I/O 2011で発表されて以来、注目されているADK。このADKについて、ADK開発キット「RT-ADK」と「RT-ADS」を発売中の(株)アールティ社長の中川氏と企画開発部の川上氏に取材した。

●ADK本来の目的はクラウドと実デバイスの連携
ADKとは、Android Open Accessory Development Kitの略で、Android端末とデバイス(機器)を双方向通信し、クラウド上のアプリと連携させることを目的とするプラットホームである。
Google I/Oでの発表時には、Android搭載タブレットと実デバイス(センサやモータなど)をUSBで通信できるようになった点が強調された。そのため、ADKとはUSBホスト機能を持つデバイスの開発環境であり、Android端末とスムーズな連携ができるものだと捉えられている(特に国内において顕著)。
しかし、Googleの本当の狙いは別のところにあるという。上記はAndroid端末とUSB搭載デバイスが双方向通信できるというものであるが、これはADKの一部に過ぎず、Googleはクラウドとの連携も含めてADKとしている(下図参照)

このように、本来のADKはAndroid端末とデバイス機器をなんらかの手段で通信しクラウドとデバイス機器(家電やロボットなどの物理的な機器)をつなぐものだ。GoogleはUSB機能にこだわらず、Bluetoothでの通信や、Wi-Fiで直接クラウドと接続する方法も検討している。
上記の誤解が生じた理由として、同社の中川社長は「ADKという単語の使われ方」を原因に挙げている。
概念としてのADKは「Android Open Accessory Development Kit」である。これに対して、各社から発売されている評価ボードにもADK(Accesory Demo Kit)の名がつけられている。ここに、誤解の遠因があるという。

●「RT-ADK」「RT-ADS」解説
ここで、「RT-ADK」と「RT-ADS」の詳細を確認していこう。

RT-ADKはAVR社のCPUとUSBホスト機能を搭載し、Arduino Megaに準拠する基板である。RT-ADSは各種センサやスイッチ類を搭載した基板である。

 

本開発キットはGoogle社が提供するサンプル・プログラムを動作させることができる。

Google I/O 2011でも評価キットが配布されたが、印刷が微妙に異なる以外の仕様は同じである。

なお、ADKの評価キットはアールティのほか、Modern Device社、Seeed Studio社、Microchip Technologies社、DIY Drones社の4社からも発売されている。

  

以上は7月17日に行われるAndroid Bazaar and XConference 2011 Summer(主催:日本Androidの会)でも中川氏から解説される予定。

 (Smartphone World 編集部)

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