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●チャレンジその2:ギアつき4輪車

 次にわたしが挑戦したのは,不可思議な形のギア(ディファレンシャル・ギア,写真6)が後輪の軸についた4輪車です.このギアによって,右側の軸を一方向に回転させると,左側の軸が反対方向に回転します.いったいこれがどんな動作を生み出すのでしょう?


[写真6] 不可思議なギア
ひとはこれを「ディファレンシャル・ギア」と呼ぶらしい.

 

 写真7は,4輪車の後輪の軸を横から見たところです.マニュアルによると,先ほどのディファレンシャル・ギアとは別に,右側の後輪の軸にギアを取り付けます.さらに,ギアの背後に,ギアに接触するような部品を取り付けます.こうすると,右後輪は前進方向には回転するのですが,後進方向には回転できません.そして,後進しようとして右後輪が回らない場合,左後輪が通常の倍の回転数で回る(つまり,反時計回りに回転しながら後退する)のです.なるほど!


[写真7] ギアつき4輪車の後輪部分のしくみ
この「なるほど!」感は,ぜひご自分の手でLEGOを組み立てて,実感してみていただきたい.え? そんなしくみはとっくの昔に知っているって? たいへん失礼しました….

 

 それでは,このギアつき4輪車を動かしてみましょう.前方にタッチ・センサを取り付け,後方にRCXを搭載して,プログラムを実行します(写真8).ここでは,「前進→何かにぶつかったら6秒間後退,これを繰り返す」というプログラムを実行させました.これはうまく動作して,部屋の中を自在に動き回っていました.


[写真8] チャレンジその2のロボットが(今度こそ)完成
後進のときに右後輪がぶつかるとやや動きが悪いが,そのほかはOK.

 

 さらにこれを発展させて,別のモータでハンドル操作が可能な4輪車をしあげてみました(写真9).何度か試走させ,プログラムを調整した結果,左右に蛇行する自動車を実現することができました.


[写真9] ハンドル操作が可能な4輪車
「(志)にこんな機構が作れるとは思わなかった」って? …ご明察.実は,ハンドル部分は知人に作ってもらったものである….

 

 ちなみに(知人の入れ知恵によると),自動車のディファレンシャル・ギアの目的は,クルマがカーブする際に内輪と外輪の回転数を変えることによりスムーズに曲がること,だそうです.そういうわけで,写真9の4輪車はスムーズに曲がれるわけですね….


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