●B地点にて，レゴ・ブロックのテキストを読む
キットといっしょに，厚めのテキスト（写真5）が入っていたので，まずはこれを先に読んでおきましょう．会社（A地点）から自宅（以降，B地点とする）に移動する途中で読んでしまおうと考え，カバンに入れました．
[写真5] MINDSTORMS FOR SCHOOLSのテキスト
デンマーク語でも英語でもなく，ましてや日本語でもない．すべて図解，という親切さ．
開いてみると，文字はほとんどなく，すべて図解です．それも，サンプル・プログラムで使用しているロボット（車）の作りかたが懇切ていねいに図示してあります（写真6）．「ブロックなんて，好きに組み立てればいいんじゃない？」と思ったわたしは，そのテキストをB地点に置きっ放しにしておきました．ブロックの組み立ては何とでもなる（もちろん，それも楽しみの一つ）．何はともあれ，MINDSTORMSのポイントは，プログラミングでしょう？
そのためには，プログラミング用ソフトウェアをパソコンにインストールする作業を急ぎたいものです．A地点で作業時間がとれなかったわたしは，B地点にノート・パソコンを持ち帰り，ソフトウェアをインストールしようとしました．
気づいたのは，B地点に到着したときでした．ノート・パソコンのCD-ROMドライブ（外付け）を，A地点に置いてきてしまったのでした…．
●CD-ROMドライブを求めてA地点へ
しかたなく，作業は翌日のA地点に持ち越しです．すいすいとインストールを進め，さっそくチュートリアル・プログラムである「Training Missions」を見てみます（写真6）．予想外だったのは，音声が英語だったこと（インストール画面は日本語だったのに…）．でも，気を取り直して聞くと，かんたんな英語だったので，それほど問題なくチュートリアルが進みます．
[写真6] Training Missionsの画面
実際にどういう操作をするのかを，順番に，わかりやすく説明している．
チュートリアルばかり見ていてもしかたがありません．自分でやってみましょう！ と，レゴ・ブロックを組み立てて，チュートリアルで使っていたような車を作ろうとしたのですが，ここで困ったことが…．
どう組み立てれば車になるのか，わからないのです．いえ，まったくわからないわけではなく，モータ・ブロックの軸（歯車状になっている）に，タイヤを接続するためのブロックが見つからないのです．すぐに思い出したのは，B地点に置いてきてしまったテキストのことでした．あぁ，レゴ・ブロックを笑う者は，レゴ・ブロックに泣く…．
しかたがありません．とりあえず，RCXとモータ・ブロックを接続してみて，プログラムを実行したら軸が回るかどうかを確認したいと思います．さて，RCXとモータ・ブロックをどのように接続すればよいのでしょうか？（写真7）
[写真7] RCXの入力/出力端子をよく眺める
よく見るとブロックに金属部分があり，信号はここを通るようだ．モータ・ブロックにも金属部分があるので，そことRCXの出力端子をケーブルで接続してみよう．
最低限必要なブロックだけつないでおいて，プログラムをパソコンから（赤外線トランスミッタ経由で）RCXに送信します．Training Missionsで言っていたように，十分近づけて，と．
ダウンロードは数％進んだのですが，突然「RCXの応答がありません」のエラー・メッセージが表示されました（写真8）．なぜ？ readmeファイルなどをよく読んで，原因を探ります．距離が遠すぎる？ 部屋が明るすぎる？ 送信機と受信機の位置（高さ）が合っていない？ 送信機の電池容量が足りない？（わたしが使っているのはUSB接続の赤外線トランスミッタなので，これはないはずだが…）
[写真8] RCXにプログラムをダウンロードする
ダウンロードが順調に始まり，ほっとして写真を撮っていたら，エラー・メッセージが出てきた．
結局，ダンボールの中に入れて，送信機と受信機の高さを調整することで，やっとダウンロードに成功しました（写真9）．
[写真9] ダンボールの中でダウンロードする
勘だけに頼って組み立てたロボット（というより，RCX＋モータ・ブロック）は，ひどく不格好なものになってしまった．おまけに，肝心のタイヤがついていない．転送装置と高さが合っていないようなので，前方のブロックの数を調整して，赤外線受信部を赤外線トランスミッタに向けた．ようやくダウンロードに成功した．
さて，プログラムを実行します．けれど，あれっ？…モータの軸はまったく動きません．プログラムのダウンロードには成功したはずなのに…．いったい，なぜでしょう？
何も手がかりがないところで迷っていてもしかたがないので，プログラムをダウンロードしたRCXを片手に（それからレゴ・ブロックの箱も抱えて），B地点に移動します．
|
