●瀬戸会場を楽しむ
さて,10分ほどで瀬戸会場に到着.長久手会場に比べて,ずいぶん来場者が少ない気がします.でも,その分,ゆったりした気分で会場を回ることができました.
ゲートを入ってすぐのところにある「ウェルカムハウス」は,かやぶき(?)の落ち着いたたたずまいです(写真11).中にはケーブル・テレビのスタジオのほか,市民記者が愛知万博について報道するWebサイト「市民放送局」などが紹介されていました.
[写真11] ウェルカムハウス
懐かしさを感じさせるたたずまい.
木製の回廊を渡り,瀬戸会場の中心部にある市民パビリオンにたどり着きました(写真12).
[写真12] 市民パビリオンの2階に展示されていたパッチワーク作品
世界のさまざまなことばで書かれた「こんにちは」などがつづられている.
市民パビリオンの対話ギャラリー(展示コーナ)には,いろいろな団体が出展していました.その中で目に留まったのは,「漂流日記」の展示です.A6判くらいのノートの最初のページに自由にテーマ(例えば「あなたのお母さんはどんな人ですか?」など)を書き,1ページ書いたらだれかに渡して,そのだれかがまた1ページ書いたらだれかに渡して…というぐあいにリレーしていきます.最後の1ページを書いた人は,最後のページについている切手付きの封筒でノートをくるみ,事務局に返送する,というしくみです.
展示コーナには帰ってきた100冊余りのノートが並べられていました.ページをめくってみると,じっくり書き込んであるものが多く,1ページ1ページ,書いた人の思いが伝わってくるようでした.
そのほか,里山遊歩ゾーンを案内人といっしょに歩くツアー(75分コースなどがある)や,日本国政府(経済産業省)のパビリオン「瀬戸日本館」(関連Webサイトはサイバー日本館)でのライブ・シアター「群読 叙事詩劇・一粒の種」など,興味深いイベントがいろいろ用意されていました(完全に個人的な趣味ではありますが,群読はわたしのお勧めです.Webを見て興味が湧いたかたは,ぜひどうぞ).
●再び長久手へ
さて,そろそろ長久手会場に戻りましょう.市民パビリオン3階のすぐ隣から,瀬戸会場と長久手会場を結ぶゴンドラ「モリゾー・ゴンドラ(無料)」が出ています(写真13).すぐ乗れて,長久手会場のトヨタグループ館横まで8分で到着する,なかなか楽しい乗り物です.
[写真13] モリゾー・ゴンドラ
ちなみに,長久手会場内を南北に結ぶキッコロ・ゴンドラは有料である(中学生以上は600円).
ちょっと疲れたので,会場中央にある芝生の広場「愛・地球広場」で休みましょう(写真14).
[写真14] 愛・地球広場
正面の大型ディスプレイを囲むようなかたちで,たくさんの人が思い思いにくつろいでいた.
天気もいいし,芝生は青いし,本当にのんびりできます.まだ見たいところや見ていないところはたくさんあるけれど,まぁいいや…という気持ちになれます.Zzz….
こうして,あっという間に1日は終わり,わたしは帰途に着いたのでした.帰りのリニモの車内で「おうちに帰りたくないよ〜」と泣いている小さなこどもがいて,周囲の微笑を誘っていました.
愛・地球博に行く方へ:お役立ち(?)アドバイス
- スムーズに会場にたどり着きたいのであれば,藤が丘駅からリニモに乗るコースは避けたほうがよいようです(特に開場時間前後が混み合う.平日の昼すぎに会場に到着する人は,たぶん問題ないだろう).
どうしても藤が丘から乗りたい人は,改札を直接通れるプリペイド・カード「トランパス対応カード(ユリカなど)」をあらかじめ購入しておきましょう.トランパス対応カードは名古屋の地下鉄やバスでも使え,金額によっては割引もあるので便利です.
- どうしても入りたい人気のパビリオンがある方は,事前に入場券を入手して,愛知万博のWebサイトから予約しておきましょう(予約時に入場券の番号が必要).
なお「サツキとメイの家」の内部の観覧は完全事前予約制です.以前はローソン店内に設置されている予約システム「Loppi」から予約できましたが,現在は官製はがきで申し込むように変更されています.
- ペットボトルの持ち込みは禁止されています.持ち込むと没収され(もとい「所有権を放棄させられ」)ます.水筒は持ち込んでよいそうです.
- お弁当は,家庭で調理したものであれば持ち込めるようになりました(コンビニ弁当やコンビニおにぎり,調理パンはだめ).
- 会場はとにかく広いです.どうしても見たいパビリオンをいくつか決めておいて,後はのんびり回ることをお勧めします.マスメディアであまり取り上げていないパビリオンでも,良いものはいろいろとあります.事前調査はたいせつですが,情報に踊らされることなく,自分なりの万博を楽しんでみてはいかがでしょうか.
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結局,「愛・地球博冒険セット」をだれがくれたのかはわかりませんでした.少なくとも,編集部内の人間でないことだけは確かです.だって,戻ったときに「この忙しいときにどこをほっつき歩いていたんだ」という視線が痛かったですから….
こんなこともあろうかと,買って帰った「愛・地球博 蒸しきんつば」(写真15).このかわいらしいモリゾーとキッコロに免じて,どうぞお許しくださいませ….
[写真15] 蒸しきんつば
万博会場内の公式記念品売店で購入したものだから,「公式記念 蒸しきんつば」?!
なお,読者のみなさまへのおみやげは,こちらです.
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