今月のお茶受け:見よう見まねで始めよう
【日本ホビーショー】
<<コンナトコロニ組み込み技術:第24回>>
気が付けば,はや5月.気持ちよい風に吹かれながら,向かう先は日本最大のクラフト(手工芸)フェア,「日本ホビーショー」.そう言えば,わたしも小学生のころ,よく「おおたかてるみ」先生の本を読んで,フェルトでマスコット人形を作ったりして遊んでいたっけ….今の小学生は,どうなのでしょう….
などと思いながら会場に着くと,思ったより人が多く,けっこうにぎわっています.
●美しき手工芸
入ってすぐ目についたのが,機(はた)織りの光景です(写真1).染色されたモール状の糸をきっちりと並べながら,図柄を織り上げています.これは,和歌山県 高野口町に伝わる「再織(さいおり)」という織物の実演です.再織とは,一度織り上げた生地をたて糸に沿って切断し,モール状の糸にしたものを横糸として使って,再度織り上げるものです(写真2).
[写真1] 再織の実演
機(はた)を織るお姉さんの隣で,女の子が熱心に見ていた.
[写真2] 再織のモール糸と完成品
FEILERブランドの織物(シュニール織,チェコと国境を接するドイツ・ババリア地方に伝わる伝統工芸)と似ているなぁ…と思っていたら,再織のほうもチェコスロバキアが発祥で,明治10年に高野口町で製法を創案したものだそうだ.
かつては手作業でしか織れず,1960(昭和35)年ごろから生産が途絶えてしまっていましたが,1983年から機械化の研究を進めた結果,1991年には機械生産で再織を復活させることができたそうです.このブースでは,複数の色に染まったモール糸を素材として編み上げたバッグや小物なども提案していました.
●お,おいしそう!
さて,これは何でしょう?(写真3)
[写真3] おいしそうなケーキ
お,おいしそう….
これは,パジコの樹脂粘土(ポリマ・クレイ)を使用した,粘土細工なのです.樹脂粘土は軽くて強度があり,落としても割れないのが特徴です.
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