…それからしばし,トランジスタのサイズの話やら,LSIはどんな製品に使われているかという話やら.そして話題は携帯電話にたどりつき,
岡「菊川さんは携帯でメールとか使いますか?」
菊「使います」
岡「…メール・アドレス教えてください」
こらこら,どさくさにまぎれて!

岡「では,今後,菊川さんがエレクトロニクスで実現してほしいものは何ですか?」
菊「どこでもドア!」
岡「…」
菊「とか,スモール・ライトとか….ドラえもん関係ですね.だって,できてもいいと思いません? できませんか?」
とても理系の方の発言とは思えないのですが…って偏見でしょうか(ちなみにわたしは文系でした).
菊「だって,昔では想像もしなかったようなことが今ではできるようになっているじゃないですか」
司会「まぁ,ドラえもんは,科学の域を出ているところもありますが」 とフォロー.うまい.
菊「それとか,電話の相手を3次元映像で見ながら話せるのなんて…できません?」
岡「でも,それでは身じたくをしなければ電話に出られませんよね」
菊「いいじゃないですか,そんなの.気にしなきゃいけない相手には普通の電話をかければいいですし」
岡「じゃ,風呂上がりのときをねらってかけるとか」
うーん.おやじ発言.

そろそろ,対談の時間も終わりに近づいてきました.
岡「でも,LSIは重要な産業ですが,最近元気がないんですよ」
司会「菊川さん,ここに来ているLSI設計者のかたがたを応援してあげてください」
菊「わかりました.応援団長ですね」
と立ち上がり,
菊「日本の,LSI設計のみなさん,がんばってください!」
何だかなぁ….

うーん,確かにきれいな人だけど,「きっと知的な人だ」というわたしの先入観はみごとに裏切られたかっこうです.
でも,彼女は女優.これも,与えられた役割を演じきったということなのかもしれません.そうだとすると,彼女の役柄を演出したのはだれ?
…そんな割り切れなさを感じながら,ステージを離れました.