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2004年10月19日〜21日,米国カリフォルニア州Santa ClaraのSanta Clara Convention Centerにて,英国ARM社が主催する「ARM Developers' Conference '04」が開催された.
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Santa ClaraのSanta Clara Convention Center.
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ARM社のブース. 新しいプロセッサ・コア「Coretex」ファミリの最初の製品となる「Cortex-M3」のシミュレーション.Coretex-M3の処理性能は,1.2DMIPS/MHzである.CPUコアの消費電力は1MHz当たり90μWと小さい.割り込み処理を高速にするために,ハードウェア回路で割り込み回路を実装する.割り込み応答時間は最悪ケースで12サイクル.シミュレーションでは,自動車のブレーキ,ヘッドライト,ワイパをそれぞれ割り込みとして処理をした場合のほかのプロセッサとの比較を行った.Coretex M3の割り込み応答(スタックなどにかかる時間;赤色の部分)が短いことがわかる.
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ARM社のブース. マルチプロセッサ・コア「MPCore」のデモンストレーション.本IPコアは,最大4個のARM11コアを搭載しており,対称,非対称プロセッシングに両方に対応する.デモンストレーションでは,非対称プロセッシング(各プロセッサ・コアが別々のタスク処理を行う)の例として,1平面を四つの領域(セグメント)に分けて,そこで四つのボールの動きを制御していた.セグメントごと,またはボールごとにCPUコアを割り当てて,応答速度やCPU負荷の状態をモニタリングした.
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ARM社のブース. マルチプロセッサ・コア「MPCore」のデモンストレーションに用いられたボード.ただし,今回のデモンストレーションでは,ARM11ではなくARM9が実装されていた.
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米国Atmel社のブース. 同社が独自に開発したDSPコア「mAgic」とARM7TDMIを搭載したシステムLSI「AT572J275」の評価用ボードを展示していた.mAgicは,1秒当たり10億回の浮動小数点演算を行う(100MHz動作時).携帯電話の基地局や医療向け画像処理などにおける需要を見込んでいる.
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米国Texas Instruments社のブース. 同社のDSPコア「TMS320C54x」とARM926コアを内蔵したメディア・プロセッサ「DM320」のデモンストレーション.ディジタル家電やネットワーク・ビデオ・カメラ,セットトップ・ボックスなどにおける需要を見込んでいる.なお,本プロセッサに実装するH.264やMPEG-4,Windows Media Video,ADPCMなどのオーディオ/ビデオCODECソフトウェアは,米国Ingenient Technologies社が開発している.
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米国Freescale Semiconductor社のブース. ARM926コアを内蔵したプロセッサ「MX21」のデモンストレーション.携帯電話などにおける需要を見込んでいる.
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米国Freescale Semiconductor社のブース. ARM926コアを内蔵したプロセッサ「MX21」のデモンストレーション.デモンストレーションでは,MPEG-4のデコードを30フレーム/sで行っていた.画素数はQCIF(176×144ピクセル)だったが,今後はCIF(352×288ピクセル)にも対応するという.
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米国Freescale Semiconductor社のブース. ARM926コアを内蔵したプロセッサ「MX21」.
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米国National Semiconductor社のブース. ARM社と共同開発した電力管理技術のデモンストレーション.
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National Semiconductor社のブース. ARM社と共同開発した電力管理技術のデモンストレーション.ARM社のプロセッサ・コアに用いられている「Intelligent Energy Manager(IEM)」という技術(負荷に応じてクロック周波数を変える機能)と,National Semiconductor社の「PowerWise」という技術(IEMのクロック周波数情報をもとに,システムLSIの駆動に必要な最低限の電圧値を決める機能などを含む)を組み合わせることで消費電力を抑える.
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