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今回のお茶受け:インプレッサにOS乗せて

<<組み込めないインタビュー:第6回>>

組み込めないネット編集部

組み込みシステム開発の業界でしごとをされている方々にお話をうかがい,強引にネタ(とプレゼント)を提供していただく「組み込めないインタビュー」の第6回です.今回登場していただくのは,オープン・ソース・ソフトウェアの保守や組み込みソフトウェア開発などに携わられ,また,会社の経営者でもある邑中(むらなか)雅樹さん(34歳)です.



[写真1] 表彰台(3位)に上がった邑中雅樹さん



――趣味は何ですか?

邑中 車が好きです.営業車は,スバル(富士重工業)のインプレッサという車です.

――なぜ,営業車にインプレッサ???

邑中 迅速な納品をお約束,ということで…(笑).

 もう一つ理由があります.あえて競技用のスペックCというグレードにしてあります.なぜ競技用かというと,最近のインプレッサはいろいろなところで電気制御を採用しているのですが,競技用にはそれがありません.ここにTOPPERS OSを乗せることが目的です.実際,四駆の旋回性能を左右するセンターデフコントローラ(前輪・後輪の駆動力配分を操作する機構)というパーツがあって,そこにTOPPERS OSを組み込んでいます.

――改造にはならないんですか?

邑中 別に改造にはならないです.で,当然,組み込んだらベンチマークをとらないといけないということで,草レースに出ています.

[写真2] TOPPERSアプライアンスのインプレッサ(!?)
まちがいなく,車体にTOPPERSのロゴが….




邑中 コースは群馬サイクルスポーツセンターで,全日本ラリーにも使われているコースです.ふつうの峠道なんですが,クローズドです.わたしが参加している競技はタイム・トライアルで,平均80台くらいが参加します.1回のイベントで,5,6台が自走不能になっています.

――頻繁に参加されるんですか?

邑中 はい.レースは3戦で,全戦出ています.2ヵ月おきくらいに参加しています.年3回くらいが限界です.体力持たないです.

――成績は?

邑中 今年の最高位は3位です(写真1を参照).

――何年くらいレースをされているんですか?

邑中 3年くらいです.インプレッサのワゴンに乗り始めたのが3年前.30歳を過ぎてからです.

――たった3年でよく入賞できましたね.

邑中 いやあ,それはTOPPERS OSの力ですよ(笑).

――ふだん,練習はどうされているのですか?

邑中 千葉県の茂原サーキットの個人会員になっています.とは言っても,会員走行日としごとが重なって行けないことも多いのですが….

――毎回,セッティングを変えたり,チューニングしたりされるんですか?

邑中 いえ,基本的にはノーマルで乗っています.営業車ですから(笑).

――お金はかからないんですか?

邑中 ノーマルで乗っているかぎり,それほどお金はかからないです.チューニングするといっきにかかるんですけど.費用はタイヤ代くらいでしょうか.

――勝ち負けが楽しいのですか?

邑中 走ってるのが楽しいですね.そして,うまくなっていくのが楽しい.ほんとうにうまく走れると,レールに乗った感じになるんです.そういうのを体感できたときは,本当にうれしい.ちょうど,はんだ付けで,はんだがきれいに乗るときがあるじゃないですか.あんな感じです(笑).

――危険なことはないんですか?

邑中 あります.実は(写真2を指さして)この車,前回のレースで大破しました.

――途中でリタイヤ?

邑中 最終戦はリタイヤです.5m飛びました.でも体はだいじょうぶです.今の車はよくできてます.シートもレース仕様です.リクライニングはききませんが…(笑).

――なぜ,レースを始められたんですか?

邑中 TOPPERS OSが入っていなければレースをやっていないでしょうね.基本的にレースも車も好きですが,それよりもTOPPERS OSを使った実証実験をやりたいと思ったんです.ラジコン・レースの実験でも良かったのかもしれませんが,比較的要求スペックがシビアでなくて,失敗したときのダメージが甚大なもの,というと車だったんです.「なにかあったときに被害が大きいようなところでも使われてます」と言えれば,顧客も納得してくれるかな,と.

 CAN(controller area network)とかLIN(local interconnect network)とかに対応した製品を売っている人たちが「いろいろな規格の試験にパスしてます」と言いますが,「じゃあ,売っているあなたは自分で乗っているの?」という気持ちが顧客としての自分にありまして,それでTOPPERS OSを推すにあたって,「自分は命乗せて走ってます」と言えるだけの製品を出したい,という自負がありました.

――クラッシュした車は修理されたんですか?

邑中 修理不能です.競技用割り増しの保険に入っていたので,新しい車が届きます.今年の新しい型のインプレッサです.

――やっぱりTOPPERS OSを乗せるんですか?

邑中 もちろん.センターデフコントローラはTOPPERS OSです.それと,実はデータ・ロガーもTOPPERSで作ってまして,それも乗せます.ほんとうはエンジン制御までやりたいんですけど,さすがに最近のエンジンは難しくて…(笑).




命を張ってTOPPERS OSを売り込む邑中さん(!?).どこまでが趣味で,どこからがしごとなのか微妙です.でも,趣味としごとの境があいまいな人って,エンジニアではけっこういますよね(しごと用の部品を探すついでに,秋葉原で趣味の電子工作用の部品もチェックするとか…).邑中さん,クラッシュに気を付けて,これからもTOPPERSアプライアンスを乗り回してください.




 というわけで,恒例のプレゼント・コーナーこちら

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