今月のお茶受け:魅惑のラーメン博物館
<<『昭和よき時代』プレゼント付き>>
『ラーメン博物館』.みなさんご存じですか.新横浜の名所.私はここに,特別な思い入れがありまして,再び訪れてしまいました.最初に訪れたのは,かれこれ数ヵ月前.まだ,私がプータローだったころのこと.8ヵ月間の怠惰な生活に別れを告げるべく,意気揚揚と上京してきた私が,まさかここ『ラーメン博物館』でやけ酒を飲むはめになろうとは….
あれは,まだ,時おりみぞれの降る2月の中旬.私の第2の人生を賭けて,向かうは「CQ出版」.そして面接開始.ずらりと並ぶ面接官に,一気に緊張が高まる.なにせ,この8ヵ月間,しゃべる相手といえば,父と母,近所のじいちゃん,ばあちゃん,小鳥のめじろちゃん,たまに山から降りてくるおさるちゃんたち…(このあたりの事情は「編集者の部屋(と)」をご覧ください).まず標準語をまともに話せるかが問題である.いや,リスニングにも注意しなくては….などと,慣れない標準語のことで頭の中がいっぱいだった私には,永遠とも思えるような長い面接.そして,「失礼します」と部屋を後にした私は確信した.
「落ちたな……」
私は,「よしっ,きょうは飲むぞ!」と心に決め,さっそく友だちに電話をかけた.そして,連れて行かれたのが今回登場の『ラーメン博物館』である.
『ラーメン博物館』なんて,おもろいのかいな? と半信半疑でついて行く.入場料300円は安いが,おもろなかったら,許さんぞ! となんにでも八つ当たりしたい気分だった私は,すっかり怒る用意をしていた.ところが,地下にもぐって広がっていた世界はなんと…
◆なつかしの昭和
目の前には,なつかしの昭和30年代前半の景色が!! はぁ,あのころは私もまだいろんな夢を見ていたころ…,ってそんな年じゃありません(もう少しだけ若い,いや,マジで).
でも,昭和時代を十数年生きてきた私としては,淡い感動を覚える.と同時に,小さいころ夢見ていたおとなの私は決してこんなフぬけたヤツではなかったのに…と思うと,情けなくなってきて,『ラーメン博物館』に来たにもかかわらず,ラーメンも食べずに,ひたすらショットバー『35ノット』で酒を浴びていたのだった.
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