組み込めないネット編集部は,とある情報筋から「サーベイヤ計画」と名づけられた数ヵ年にわたる計画の企画書を入手した.企画書によると,本計画は,環境保護や野外科学の分野での利用を想定した準自律探査体の開発をテーマとしている(写真1).同一テーマで複数のリアルタイム組み込みシステムを開発し,その実践過程で得られた成果をもとに,各種の教材を開発する.本計画は,組み込みシステムとソフトウェアの開発技術力向上をめざして学習環境と教材を作り上げるために考案された.
[写真1] 米国アリゾナ州でのモデル・ロケット打ち上げ大会のようす
この大会で打ち上げるロケットは大型模型である.本計画では小型ロケットの打ち上げを予定している(写真提供:アリゾナ・モデル・ロケット協会ツーソン支部).
計画当初の約2年間(2004〜2005年)は,参加を表明した各団体ごとに開発を進める方針.将来的には,計画にかかわるすべての情報を体系的にまとめたいと考えているようだ.具体的には,自走式ロボット(白線に沿って自走する)の競技会や,ロケットの打ち上げ実験が2004年内に予定されている(表1).
[表1] サーベイヤ計画の2004年の企画予定
本計画の手始めとして開発されたのが,探査体の開発を支援するための装置「超低音速風洞」である(写真2).これは,風速4〜30m/s程度の風を与えて,模型飛行機やロケットなどの空気力学的な特性を測定するための装置で,2004年2月に開発済み.開発の詳細については,CQ出版社の月刊誌「Design Wave Magazine 2004年5月号(4月10日発売)」に掲載される予定.
[写真2] 超低音速風洞
2004年2月の結合テストの際に撮影したもの.
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